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映画「ザ・コンサルタント 2」(原題:The Accountant 2、2025)緻密なアクション・サスペンス。

映画「ザ・コンサルタント」(原題:The Accountant 2、2025)は、異色のヒーローが話題となった「ザ・コンサルタント」(2016)の続編。主演は引き続きベン・アフレック高機能自閉症の天才会計士クリスチャン・ウルフを演じ、今作ではより深い人間性と成長を見せている。

本作の軸となるのは、兄弟の再会、国家レベルの陰謀、そして母子の別離といった感情のうねりであり、知性と暴力が交錯する緻密なアクションサスペンスへと進化している。

自閉スペクトラム症ASD)や後天性サヴァン症候群、家族の再生、人身売買など社会的なテーマが物語の芯として扱われている。

謎の暗殺者として登場するアナイスの正体と巨大な人身売買組織を操る冷酷な黒幕バーク(ロバート・モーガン)の陰謀が明かされる展開が見どころ。

派手な演出やアクションは少ないが、兄弟がバディを組んで事件の終結を目指す絆も描かれている。

物語の展開から、すでに続編「3」が進行しているという。「ザ・コンサルタント3」への期待と巧みに張られた伏線がある。「2」は“完結”ではなく“序章”としての終わり方だった。

監督ギャヴィン・オコナー自身が、実は本シリーズを三部作とするという構想は早い段階から語っており、すでに第3作の企画開発が進行していることも報じられている。

オコナー監督は次回作について「兄弟によるロードムービー的なバディフィルムになるだろう」と述べている。

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<あらすじ>

物語は前作から9年後が舞台となる。主人公クリスチャン・ウルフ(ベン・アフレック)は静かに暮らしていたが、財務省の元局長レイモンド・キング(J・K・シモンズ)の殺害をきっかけに再び表舞台に戻ってくる。

財務省金融犯罪取締局(FinCEN)の副長官メアリーベス・メディナシンシア・アダイ=ロビンソン)は、キングが残した「会計士を探せ」という言葉からクリスチャンに協力を要請。キングは、追っ手に追われて万一のために、腕に文字を残した。

広がる陰謀と異色の捜査チーム結成が結成される。調査の中で、失踪したイディス・サンチェス(ダニエラ・ピネダ)一家と人身売買組織との関係が浮かび上がる。

ウルフは弟ブラクストン・ウルフ(ジョン・バーンサル)と再タッグを組み、さらにジャスティン(アリソン・ロバートソン)率いるハーバー学園の仲間たちがテクノロジー面で支援。

アナイスという謎の暗殺者の正体を探る中で、さまざまな衝突と小競り合いが起きる。

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主人公クリスチャンのキャラが面白い。

朝食のパンは決まって同じもの、皿の並びも規則通りの同じ位置。女性との付き合いが苦手で、見合いのパーティでは、席に来る女性たちに、堅苦しい金融財産の話をしたりで、嫌な顔をされ、みな去っていき、机にポツンと座っている居心地の悪さ。

ところが、ダンスが始まると、面白そうだと、ダンスのステップの輪に入り、ぎこちなくも踊りをこなして、見ていた弟からは、まわりの女性たちに、あれは兄だと自慢するのだった(笑)。

<クライマックスで回収される伏線の妙>
終盤、クリスチャンたちはアルベルト少年を救出し、組織を壊滅させることに成功。この結果を導いた原点こそが、キングの命懸けのメッセージ(「会計士を探せ」)だった。

キングの死は物語から退場することを意味したが、彼の想いと役割は終始一貫してストーリーを貫いており、その存在は最後まで生き続けていた。

冒頭の衝撃的な死とメッセージが、物語全体の始点でありながらクライマックスへの道筋として見事に機能している点は、 本作の構成の巧妙さを物語っている。つまり、キングの死は単なる演出ではなく、深い意味と感情を伴った“伏線の結実”だった

本作最大の見せ場となるのが、終盤に展開されるフアレス収容所での救出作戦。クリスチャンとブラクストンのウルフ兄弟が、人身売買組織の拠点に正面から乗り込み、子供たちを救出する壮絶なミッションは、物語の緊張感と感情的なピークを同時に迎える瞬間だった。

こうして作戦は、子供たちの無事な解放と黒幕バークの制裁という形で完遂。
エピローグでは、救出された子供たちがバスに乗せられアメリカへ向かう中、ウルフ兄弟が見守る姿が静かに描かれる。二人の背中からは、正義を成し遂げた者だけが見せる安堵と責任がにじみ出ていた。

エンディングは多くを語りすぎることなく、静かで穏やかな空気の中に未来への希望をにじませている。

本作は単なる続編ではなく“人生を描いた物語”として深みを増している。感傷と希望を抱かせる、秀逸なラストシーンだった。

<主な登場人物>
■クリスチャン・ウルフ:ベン・アフレック高機能自閉症による卓越した数学的能力と軍人としての戦闘スキルを兼ね備えた公認会計士。裏社会で暗躍するウルフは、キング殺害事件の真相解明に協力し、消息を絶った一家の行方を追う。その過程で疎遠だった弟・ブラクストンとの関係修復にも向き合うことになる。
■ブラクストン・ウルフ:ジョン・バーンサル…クリスチャンの弟で凄腕の殺し屋。前作では兄と敵対関係にあったが、本作では和解し、共に人身売買組織に立ち向かう。粗暴な性格だが、兄に対する複雑な感情を抱えており、共闘を通して兄弟としての絆を再構築していく。
■メアリーベス・メディナシンシア・アダイ=ロビンソン財務省金融犯罪取締局(FinCEN)の新局長代理。亡き師・キングの遺志を受け継ぎ、法の立場から事件解決に奔走する。
■レイモンド・キング:J・K・シモンズ…元FinCEN局長。クリスチャンの存在を陰で支えてきた人物。物語冒頭では私立探偵として登場し、サンチェス一家の失踪事件を追い始める。しかし、調査中に暗殺者に襲われ命を落とす。
ジャスティン:アリソン・ロバートソン …クリスチャンのビジネスパートナーで、自閉症の女性ハッカー
■アナイス/イディス・サンチェス:ダニエラ・ピネダ…冒頭でキングが接触する謎の暗殺者として登場。実は人身売買組織に拉致されたサンチェス一家の母・イディス。事故による記憶喪失と後天性サヴァン症候群により自身の過去を忘れていた。殺し屋として育てられたアナイスは、後半で記憶を取り戻し、黒幕への復讐を遂げる。
■バーク:ロバート・モーガン…巨大な人身売買組織を操る冷酷な黒幕。表向きは成功した実業家を装っているが、裏では多くの女性や子供を搾取している。アナイスの過去を知る人物としてアナイスを消そうとするが、最後にはアナイスの手で制裁を受ける。
■コブ:グラント・ハーヴィー…バークの右腕として暗躍する凄腕の殺し屋。キングを殺害した張本人。
■バトゥ:アンドリュー・ハワード…裏社会における“仕事”の仲介人で殺し屋の斡旋役。
■アルベルト・サンチェス:ヤエル・オカシオ…イディスの息子で自閉症を抱える幼い少年。国境を越えた直後に家族ごと拉致され、メキシコの収容所に監禁されていた。後にウルフ兄弟によって救出され、事件終結後はハーバー学園で保護される。

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