
映画「イコライザー THE FINAL」(原題: The Equalizer 3、2023)を見る。アクション・クライム・スリラー映画「イコライザー」シリーズの第3弾。スタイリッシュで暴力的な内容だが、主演のデンゼル・ワシントンが困っている人物、特に気に掛けた者に対しては見過ごす事をしない情け深い性格で、悪を懲らしめる展開が爽快・痛快。まさに”正義の味方”スーパーマン並みの必殺仕事人。ハードボイルドの勧善懲悪ぶりにスカッとさせられる。

<ストーリー>
元CIAトップエージェントのロバート・マッコール(デンゼル・ワシントン)は、昼は紳士的で勤勉な男、夜はイコライザーとしてこれまで数々の悪を抹消してきた。
ある時、訪れたシチリアでの[仕事]で負傷したマッコールは、辿り着いた静かな田舎町で温かく接してくれる人々に出会い、イコライザー引退を決意。
だがこの小さな町にも魔の手は忍び寄っていた。大切な人々が次々と凄惨な事件に遭うのを見て、マッコールは再び[仕事]を開始する。
しかしそれが引き金となり、事態はイタリア全土を巻き込む爆破テロ事件へと拡大してゆく…。
マッコールはイタリアのシチリア島にあるマフィアが経営するワイナリーを襲撃。そこへ帰宅したマフィアのボスに最後の機会を与えるが、聞き入れられず殺害。
目的の品を取り返して撤収しようとしたマッコールは、マフィアのボスの幼い孫から小口径銃で背中を撃たれてしまう。
マッコールはフェリーでイタリア本土までたどり着くがナポリ近郊の道路で力尽き、路肩に停めたレンタカーの中で意識を失っていた。
そこに通りかかった地元国家憲兵に属するジオ(エウジェニオ・マストランドレア)に発見され、近くの町アルタモンテで長年医者を務めてきたエンゾ(レモ・ジローネ)の元に運び込まれ治療を受ける。
銃創であることを追求せず、警察などにも通報しなかったエンゾやジオにマッコールは感謝しつつ、エンゾの計らいで町で療養を行うこととする。
一方、CIAのエマ・コリンズ(ダコタ・ファニング)はマッコールからワイナリーで偶然発見した代物について匿名の通報を受け、現場に赴くとワイナリーからテロリストに流れていると思しき大量の薬物や資金を発見し、捜査を開始する。
エマ・コリンズ(ダコタ・ファニング)
マッコールは傷を癒しながら地元の人々と交流して互いに打ち解け「ここが帰るべき場所」と感じるまでに町での生活を気に入る。
しかし町にはならず者のマルコ(アンドレア・ドデーロ)たちが出入りしていた。マルコの兄はミラノに拠点を持つマフィア(カモッラ)のビンセント・クアランタ(アンドレア・スカルドゥッツィオ)で、周辺の土地を買収してリゾート地にしようと計画していた。
マルコはみかじめ料を滞納した町の商店に放火し、捜査を始めたジオとその家族は脅迫を受ける。ビンセントは地元警察とも通じていたのだった。
・・・
マフィアのビンセントは明日アルタモンテを襲って焼き払い、住民を皆殺しにすると息巻くが、マッコールは先手を打ってビンセントの屋敷を襲撃し、一味全員を殺し、町は平和を取り戻した。
負傷で入院中のエマに現金の入った小さなリュックを託すマッコール。
彼がマフィアのワイナリーを襲撃し、何百万ドルという資金の中から取り戻したのは、36万ドルあまりの現金のみだった。
しかも、それは、よく知りもしない近所の老人が長年積み立てた額の現金で、マフィアにハッキングされて失った年金だった。その老人夫婦は、引っ越しをしなくて済むことになった。
後日、エマのもとにマッコールから封書が届く。中身は前作で死亡したスーザンの手帳で、この中に彼女の娘すなわちエマの電話番号も書かれていた。
そして物語は、アルタモンテの人々とマッコールが地元サッカーチームの勝利を祝う場面で幕を閉じる。
・・・
デンゼル・ワシントンはこの映画の撮影時は68歳で、アクションを華麗にこなしているのには驚かされる。官僚、将校、ジャーナリストなど、硬派なインテリで真面目な性格の人物を多く演じている。
1989年に「グローリー」で、アカデミー助演男優賞を受賞。アカデミー主演男優賞に最も近い黒人俳優として、その日はいつかと期待されていたが、遂に2002年「トレーニング デイ」で、アフリカ系アメリカ人ではシドニー・ポワチエに続いて2人目となるアカデミー主演男優賞を受賞した。
<主な登場人物>
■ロバート・マッコール:デンゼル・ワシントン
元DIA工作員。ある物を取り返すためにイタリアのシチリアにやってきていた。ロバートのイタリア圏の呼び方であるロベルトと名乗る。
■エマ・コリンズ:ダコタ・ファニング
駆け出しのCIA捜査官。突然マッコールからの通報を受けて困惑するがイタリアに上司と出向き、ワイナリーに残されたテロリストの痕跡を追跡していく。物語の終盤、マッコールの友人にして元同僚であるプラマー夫妻の娘であることが判明する。
■ジオ・ボヌッチ:エウジェニオ・マストランドレア
国家憲兵の隊員。負傷したマッコールを偶然見つけてエンゾの元に届ける。妻キアラと娘ガビの三人家族。
■フランク・コンロイ:デヴィッド・デンマン
CIA捜査官。エマの上司でイタリアでのテロ組織の痕跡をエマとともに追っていく。
■アミーナ:ガイア・スコデッラーロ
カフェの女店主。明るい性格でマッコールと親しくなる。
■エンゾ・アリシオ:レモ・ジローネ
医者。多くの町民の分娩を行うなど、周囲から慕われている人物。ジオによって運び込まれたマッコールの治療を行い、その後の療養も手助けする。物静かな人物だが、町の広場でマッコールとビンセント一味が対峙した際、古びたカービン銃を持ち出してビンセントを牽制した。
■ビンセント・クアランタ:アンドレア・スカルドゥッツィオ
イタリア、ナポリに拠点を設けるマフィア、カモッラの頭目の一人。リゾート開発のための地上げ行為を進めており、住居の売却を拒絶した住人の父親を皆の目の前で殺害するなど苛烈な方法をとる。
■マルコ・クアランタ:アンドレア・ドデーロ
ビンセントの弟。手下とともにバイクを乗り回し、場所代の徴収など取り立てを行う。拒否した人間には暴行を加えたり店に放火するなど横暴な行為を働く。
■アンジェロ:ダニエレ・ペローネ
魚屋。みかじめ料の支払いが滞ったため、マルコに暴行を受け店を焼かれる。
■ガブリエラ・ボヌッチ - ディア・ランザーロ
ジオの娘。愛称は「ガビ」。
■キアラ・ボヌッチ:ソニア・ベン・アマル
ジオの妻。
■ロレンゾ・ビターレ:ブルーノ・ビロッタ
シチリアのワイナリーを隠れ家にしているマフィアのボス。

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