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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「罪の声」(2020)を見る。実話「グリコ・森永事件」の真相に迫る。

       

罪の声」(2020)を見る。実際にあった「グリコ・森永事件」を題材にしたフィクションで、塩田武士の同名小説を映画化。

映画では、過去の事件の真相を追う新聞記者・阿久津が徐々に真相にたどり着いていく過程をリアルかつスリリングに描いている。小栗旬星野源の共演も話題となった。

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1984年、おまけ付きお菓子の有名メーカー「ギンガ」の社長が誘拐された。「くらま天狗」を名乗る犯人は、10億円もの身代金を要求したが、誘拐された社長は監禁場所から自力で脱出した。

しかし、くらま天狗は店頭のお菓子に青酸カリを混入すると脅迫し、警察に脅迫状を送り付けるという事件が起こった。しかし犯人は特定できず、事件は未解決のまま時効を迎えるのだった。

それから35年、新聞社に勤める阿久津(小栗旬)が平成から令和に変わるこのタイミングで、この未解決事件を追うという企画の担当を任されてしまう。どう調べたらいいのか分からず途方に暮れていた阿久津は、社会部にいる鳥居(古舘寛治)から情報を得て、ロンドンに飛ぶ。

当時、怪しい動きをしていた中国人の噂を聞き、それを知るソフィという人物を訪ねるが「中国人なんか知らない」と言われ、阿久津は早くもそこに繋がる手立てを失ってしまう。

そのころ、テーラー曽根の二代目店主である曽根(星野源)は、家の押し入れから父の名前が書かれた箱を見つける。そこには英語で何やら書かれた手帳と、1984と書かれたカセットテープが入っていた。曽根がそのテープを再生すると、自分の幼少期の声が流れてきた。


「きょうとへむかって いちごうせんを にきろ ばーすてーい じょーなんぐちの べんちの こしかけ」


読み上げるように話す過去の自分、そして曾根は手帳に「GINGA」と「MANDO」の文字を見つけ、過去にあったギンガ・萬堂事件を調べ始める。


さらに曽根は、時効を迎えたこの事件で、脅迫で使われた男の子の声が、先ほどの録音された自分の声と同じだということに気づいて驚愕する。


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映画の元となり世間を騒がせた事件「グリコ・森永事件」は、結局は時効を迎えて、完全犯罪となった。

犯人は「かい人21面相」と名乗り「かい人21面相事件」などとも呼ばれたが2000年(平成12年)2月13日に愛知青酸入り菓子ばら撒き事件の殺人未遂罪が時効を迎え、すべての事件の公訴時効が成立してこの事件は完全犯罪となり、警察庁広域重要指定事件では初の未解決事件となった。


この事件では「キツネ目の男」が犯人像として浮かび上がるが、映画でも、ある写真がヒントになって、「キツネ目」の犯人に近づいていくのだが…。


録音に記録された子供たちは、それが何のためかも知らずに大人から言われたことをテープに吹き込んだのだが、それが、あとから、大きな事件にかかわっていたことで、苦しみ苦悩する姿が描かれている。


実話ベースの映画化は、関係者が実在しておりセンシティブな面もあるが、風化しつつある事件をうまく再現している。


監督は「いま、愛に行きます」「麒麟の翼」の土井裕泰

脚本は「逃げるは恥だが役に立つ」(2016)「アンナチュラル」(2018)「MIU404」の野木亜紀子
出演:小栗旬(阿久津英士)、星野源(曽根俊也)、松重豊(水島洋介)、古舘寛治(鳥居雅夫)、市川実日子(曽根亜美)、火野正平(河村和信)、宇崎竜童(曽根達雄)、梶芽衣子(曽根真由美)、宇野祥平(生島聡一郎)、篠原ゆき子(生島千代子)、原菜乃華(生島望)、阿部亮平(生島秀樹)、尾上寛之(曽根光雄)ほか。

 

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