俳優の古谷一行（ふるや・いっこう）が8月23日に肺がんのため死去したことが、2日分かった。78歳。所属事務所フロム・ファーストプロダクションが発表した。
古谷一行といえば、1977年「横溝正史シリーズ」などで金田一耕助役を一貫して演じてこれが当たり役となった。1982年からの25年間「土曜ワイド劇場」の「混浴露天風呂連続殺人」シリーズの主役・左近太郎役を演じ、再び当たり役を得た。テレビ版「失楽園」（1997）では、川島なお美との濃密なラブシーンが話題となった。
主にテレビドラマで活躍し「火曜サスペンス」では、松本清張の作品シリーズで活躍した。近年では「監査役 野崎修平」（2018）で銀行の頭取役で存在感を見せていた。
映画では「おもいで写眞」（2021）が遺作となった。
【古谷一行（ふるや・いっこう、本名＝かずゆき）】
1944年（昭19）1月2日生まれ、東京都出身。中央大学卒。在学中から俳優座養成所で学び、1967年に日生劇場の「アンナ・カレーニナ」で初舞台。
1974年TBS「華やかな荒野」で主演に抜てきされ一躍注目を浴びる。1977年に毎日放送「横溝正史シリーズ」の金田一耕助役で人気俳優の仲間入り。1997年のよみうりテレビ「失楽園」に出演。
このほか「金曜日の妻たちへ」「虹」「ひよっこ」「新・平家物語」「元禄太平記」「オレゴンから愛」などヒットドラマに多数出演。歌手としても活動。長男はロックバンド「Dragon Ash」のボーカル降谷建志。
織田裕二主演の「監査役 野崎修平」（2018）を見て、貫禄たっぷりに銀行の頭取を演じている姿を見ていたので驚いた。
ご冥福をお祈りいたします。
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