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ドラマ「鉄の骨」(池井戸潤原作、全5話、2020、WOWOW)を見る。

ドラマ「鉄の骨」(全5話、2020、WOWOW)を見る(Netflix)。池井戸潤原作の建設業界、ゼネコンを舞台に、組織に殉じるか、正義を信じるかを問う社会派エンターテインメント。建設業界の裏側などが垣間見えて面白い。

主演は神木隆之介。共演は、中村獅童、土屋太鳳、小雪柴田恭兵向井理石丸幹二宮崎美子、西岡德馬など。公共事業などの業者を決めるために、これまで、調整による談合入札が必要悪とされてきたが、果たして公正入札は可能になるのか、若手社員が苦闘する姿を描く。

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<ストーリー>

中堅建設会社「池松組」入社4年目の若手社員・富島平太(神木隆之介)は、不器用ながらも建設現場を愛する実直な男。そんな平太がある日突然、畑違いの「業務部」へ異動を命じられる。

そこは公共事業などの大口案件の受注を担当する「談合部」と揶揄される部署だった。くたびれた顔の部長や長年業務部にいる頼れる先輩・西田(中村獅童)、泰然自若とした女性の先輩・柴田(小雪)、会社を支える切れ者の常務・尾形(内野聖陽)らとともに2000億円規模の公共工事の受注を目指す平太は、やがて談合を取り仕切る業界のフィクサーとの交流を深め、欲望やしがらみを目の当たりにする。

談合は“必要悪”なのか―。平太は“理想”と“現実”の間でもがきながらも会社の命運を握る仕事にやりがいを見いだしていく。

一方、入札は大胆な技術革新に成功した平太たちがリードするが、そこに老練なライバル社の幹部たちが立ちはだかる。さらに大物政治家の官製談合を追う検察特捜部も動きだし、やがて平太にも捜査の手が伸び…。

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「談合なくして建設業界はない。談合は必要悪だ」という談合を正当化する言葉が飛び交う。建設業界に携わる人数は、家族などを含めると500万人に及ぶという。工事価格の競争で、通常の入札だと、中小規模の建設会社は、見積りで歯が立たずに受注を獲れずにほとんどがつぶれてしまうという。

また、談合による“調整”がなかったら、価格競争に巻き込まれて、受注しても赤字になってしまうこともある。

「正しいことが正しいとは限らない」という業界の暗黙のルール。不正と分かっていても談合がなくならない現実を変えることができるのか。

業界の天皇ともフィクサーとも呼ばれている人物でさえ、もはや「談合の時代ではない」と考え始めている。それでも、政治家のチカラなどで、便宜が図られてしまう。

とくに入札にも参加できないような新規参入業者などは、特定の政治家に頼って、受注を勝ち取ってしまうという例もある。

コンサル会社の社長がある政治家に対して「コンサル料に上乗せしてカムフラージュしています」という露骨な賄賂に対する言葉がある。これが、ときどきニュースにもなる、建設族議員と業界の癒着という構図だ。

東京オリンピックにかかわる不正が摘発されたニュースが最近あったが、コンサル料の名目で、選手の制服などの受注で、裏工作に莫大なお金が動いた事件なども、業界は異なるが、利権をめぐって暗躍する事件は後を絶たない。

主な登場人物:

富島平太(神木隆之介):大学(建築学科)卒業後、池松組へ入社。現在4年目の若手。信州上田市出身。

西田吾郎 (中村獅童):池松組業務部。平太の上司。

野村萌(土屋太鳳):池松組のメインバンク・白水銀行為替係。平太の彼女。

柴田理彩(小雪):池松組業務部の紅一点。勝気な性格。平太の同僚。

三橋萬造(柴田恭兵):会社顧問で、フィクサー呼ばれる。

園田俊一(向井理):白水銀行融資担当。

内藤肇(石丸幹二):検察特捜部。

尾形総司(内野聖陽):池松組の常務。

松田篤(木下ほうか):池松組社長。人望なく、影でボンボンと言われる。

富島八重子(宮崎美子):平太の母。

城山和彦(西岡德馬):政治家。

その他。

悪弊だった「談合」からの脱皮を果たした池松組だったが、そのことで、他の業者とのJV(合弁)事業の道は閉ざされ、孤立状態に置かれる。そんな中、談合に反対だった平太の真の闘いがこれから始まるのだった。

 

池井戸潤原作のドラマに外れなし(たまにあるが…)

 

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