「ディアボロス/悪魔の扉」(原題:The Devil's Advocate、1997)を見る。大都会ニューヨークを舞台に、悪魔が法曹界の黒幕となり若き弁護士の魂を狙うという訴訟王国アメリカならではのオカルト映画。
出演はキアヌ・リーブス、アル・パチーノ、シャーリーズ・セロンなど。
原題は「悪魔の弁護人」のこと。邦題の「ディアボロス」はギリシャ語で「悪魔」を意味する。わかりにくいギリシャ語を使うよりも「悪魔の弁護人」でいいように思う。
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主演のキアヌ・リーブスは「スピード」(1994)の大ヒットにより国際的スターとなったが、続く「スピード2」の出演オファーを断ったのはこの「ディアボロス」と「死にたいほどの夜」に専念するためだった。
アル・パチーノは舞台でも活躍したように悪魔に取りつかれたような誇張した演技や人を食ったような異常な態度、言葉が強烈。
シャーリーズ・セロンは、当時、女優デビューして2年目の22歳で、幻想に苦しむ妻を演じて、自らの身体全体を自傷させヌードになるなどの体当たり演技で、その後の演技派女優の片鱗を見せている。
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フロリダの新鋭弁護士ケヴィン・ロマックス(キアヌ・リーヴス)は連勝記録を更新し続けていた。ケヴィンが猥褻教師の裁判で見事な逆転を見せた夜、大手のジョン・ミルトン(アル・パチーノ)の事務所の人間が現れてスカウトされる。
ケヴィンは喜んで母のアリス(ジュディス・アイヴィー)に報告するが、信心深いアリスはニューヨークへの移住を良く思っていなかった。
ニューヨークでも変わらぬ活躍を見せるケヴィンは、妻と息子にメイドの3人の殺人容疑をかけられたアレックスこと不動産王アレキサンダー・カレン(クレイグ・T・ネルソン)の裁判を担当することになる。
ケヴィンが裁判の準備で家に帰れない日が続いた頃、妻のメアリーはケヴィンの同僚の妻が化け物に見えるとケヴィンに訴えていた。
ケヴィンはメアリーをなんとか宥(なだ)めてその場を収めるが、自身も幻覚に襲われる。
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基本的には百戦錬磨の敏腕弁護士の物語だが、仕事ばかりに集中するあまり、フロリダからニューヨークに共にやってきた妻が毎日起こる超常・異常現象にノイローゼになり苦しむ。
大統領になる前のビジネスマンでホテル王と呼ばれていたドナルド・トランプも、セレブの社交界に来る予定だったといった会話も、今知ると面白い。
オカルト・ホラー的要素が強く、好みが分かれそう。
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