「コイン強盗クラブ」(原題:Coin Heist、2017、劇場未公開)を見る。
若干23歳の女性エミリー・ハギンズ監督が映画化した青春クライム・アクション。財政危機に見舞われたフィラデルフィアのプレップスクールを救おうと、1000万ドル獲得計画を企む4人の学生たちの奮闘を描く。「オーシャンズ」シリーズなどのような犯罪映画を期待すると肩透かしのB級青春映画。
・・・
主人公のジェイソン・ホジス(アレックス・サクソン)は、この学校の校長の息子で生徒の一人。しかし父親が、校長の立場を利用して学校の運営資金の1,000万ドルを自分の個人口座に移してて投資に充て、結局すべてを失う。これが警察に露見して、父親は逮捕され懲役刑を受けることになった。
運営資金を失った学校は存亡の危機に立たされ、生徒会長のダコタ・カニングハム(サーシャ・ピーターズ)は、ほとんどのクラブ活動を休止し、学生が一堂に会する冬のパーティもカフェで安く済ますことを発表。
また、奨学金を打ち切られる生徒も出て、学校自体がなくなるかもしれないと噂がかけめぐり、校内に動揺が走る。
この事態に最も責任を感じているジェイソンは、同窓の友人でハッカーのアリス・ドレイク(アレックシス・G・ザル)とともに、突拍子もない打開策を考えだす。
それは、米国造幣局に忍び込んで故意にエラーコインを2,000枚作り、コインコレクターに高値で売って学校の資金源にするというものだった。
この案に、ダコタと奨学金打ち切り目前のベニー(ジェイ・ウォーカー)が賛同し、かくして大人も顔負けの犯罪計画が動き出す。
・・・
高校が存亡の危機に陥り、アメリカのコインは不良品があった場合にコレクターの間で高値で取引されるということに目をつけて、高校生たちが、造幣局に忍び込んで、不良品のコインを製造してしまおうという突拍子もないアイデアを思いつく。
コンピューター・ハッカーが、監視カメラなどを操作して時間稼ぎをしている間に、コインの型に傷をいれ2,000枚製造するのだが、警備員などのありえない甘さ。
新校長が、生徒たちの偽コインを没収し、生徒たちの強盗を帳消しに。生徒を目の敵にしていた監視役の教師も、校長の指示に従わざるを得なくなるところがおかしい。
「ダウンタウン物語」の小学生たちを高校生に置き換えたようなドタバタ青春映画だった。
主な登場人物:
■ジェイソン(アレックス・サクソン):何事も続かない中途半端な高校生。父親の汚名を晴らすため強盗を計画する。
■ダコタ(サーシャ・ピーターズ):学校の会長で成績優秀だが、自由に生きたいタイプ。
■アリス(アレックシス・G・ザル):PCオタクでハッカーの達人。
■ベニー(ジェイ・ウォーカー):将来有望も人種差別的に迫害される黒人メカニック。
■トッド・ランキン(マイケル・クレル・クレイトン):高校のアート教師。問題を起こしそうな生徒たちの監視役。
■「にほんブログ村」にポチッとお願いします。