「コレクター」(原題: Kiss the Girls、1997)を見た。タイトルの「コレクター」というと、1965年のウィリアム・ワイラー監督作品を思い出すが、あちらは、蝶を集めるのが趣味で、同時に美女を集めて監禁するという話だった。
1997年版の映画は、誘拐事件を扱っているサイコ・サスペンス映画。
主演は「セブン」のモーガン・フリーマンで、刑事で犯罪心理学が専門という役どころ。誘拐事件に、自身の姪が含まれていたこともあり、必死に犯人探しに乗り出す。
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犯罪心理学の博士号を持つ警官のクロス(モーガン・フリーマン)は姪のナオミが誘拐事件に巻き込まれた事を知り、現地へ向かう。その誘拐事件では既に8人の女性が誘拐され2人が殺されていた。
クロスは地元警察のラスキン刑事(ケイリー・エルウィス)から事件の詳細を聞かされる。そんな中、また被害者の遺体が発見された。しかし、犯人の殺害手口は残忍で証拠は何一つ残さない。
クロスは犯人の犯罪傾向から女性を収集する異常なコレクターだと分析する。そして遺体が木に裸で縛り付けられていること、また遺体発見と誘拐の順序が違うことから「何かルールがあり、それを破ると罰として森を歩かせているのではないか」と推理する。
やがて犯人に捕らえられていた女性の一人、ケイト(アシュレイ・ジャッド)が奇跡的に生還する。ケイトは森の中にある川で発見された。犯人の隙をついて逃げ出したのだ。彼女は極度のショック状態だったが、クロスは一緒に監禁されていた女性の中にナオミがいることを聞き出す。
その後、滞在しているホテルに帰ったクロスが犯人について分析していると、ホテルのドアの下から葉書きサイズのメッセージが差し込まれた。
不審に思ったクロスが追跡するが犯人は既に立ち去った後だった。クロスは回復に向かうケイトの力を借りながら捜査を進める。
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「サイコ」のノーマン・ベイツのような異常性格者の話で、グロいシーンもある犯罪ドラマ。女性たちが監禁されている場所を探し出すまでのプロットがスリリングだった。その場所から一人の女性が逃げ出すが、木々にうもれた場所を相当走って逃げたが、後ろを振り返ると、そこに犯人がいた、って、短距離陸上選手か?(笑)。
若くて美女を見つけると犯人が動き出す・・・。犯人は外見は人が良さそうで、やがて言葉の中に異常性が垣間見えてきて本性を現すギャップが面白い。
犯罪捜査物が好きな人にはおすすめ。