「眠狂四郎」「古畑任三郎」などの人気ドラマシリーズで知られる俳優田村正和が4月3日に心不全のため亡くなっていたことが18日わかった。77歳だった。
名優・阪東妻三郎の三男で、長兄の田村高廣、弟の田村亮と共に「田村三兄弟」と呼ばれる、いわば芸能界のサラブレッド。その陰翳(いんえい)のある二枚目ぶりから1970年ごろは日本のアラン・ドロンといわれていたこともあった。
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映画では「女囚さそり701号 恨み節」(1973)「北の宿から」(1976)「日本の黒幕(フィクサー)」(1979)などを劇場で見た。とくに「北の国から」は都はるみの大ヒット曲をベースに映画化し、中野良子との美男美女の共演が話題となった。
1980年代以降は活躍の場はテレビが中心だった。ドラマシリーズでは「ニューヨーク恋物語」(1988)「カミさんの悪口」(1993)「オヤジぃ。」(2000)などを見た。
「カミさんの悪口」では、橋爪功との酒を飲みながらの愚痴りがおもしろかった。松本清張原作のドラマにもよく出演していた。
長髪で、60代になっても髪がふさふさ(笑)。モミアゲの長いのは、プレスリーか尾崎紀世彦に迫るほど。話し方がキザっぽいところは、ニヒルだったが、独特の持ち味だった。
ご冥福をお祈りいたします。