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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「ガーンジー島の読書会の秘密」(2018)を見る。

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ガーンジー島の読書会の秘密」(原題:The Guernsey Literary and Potato Peel Pie Society、2018)を見る。2019年夏、日本公開。原題がユニークだが、邦題は”秘密”とミステリーっぽくしているが、王道ラブストーリーに近い。地味ながらおもしろい。

主演は「タイタンの逆襲」でデビューし「ベイビー・ドライバー」「レベッカ」などで存在感を増しているリリー・ジェームズ。第二次大戦中、約5年間ナチス・ドイツ占領下にあったイギリス海峡チャンネル諸島にあるガーンジー島に住む人たちと女性作家との交流を描く。

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1941年ガーンジー島ナチス・ドイツの占領下にあった。そんなある日、4人の住民が歩いていると、ドイツ軍の兵士に咎められた。当時、ガーンジー島では夜間の外出が禁止されていた。

4人は、とっさに「ガーンジー島文学・ポテトピールパイ同好会という集まりから帰宅する途中です」と言ったため、兵士たちは4人をそのまま行かせることにした。

1946年1月、ロンドンに住む作家のジュリエット・アシュトン(リリー・ジェームズ)は新刊の宣伝活動に励んでいた。

そんなジュリエットの元に一通の手紙が届いた。手紙の主はドーシー・アダムスといい、ガーンジー島の出身者で「『エリア随筆』に感銘を受けたので、著者であるチャールズ・ラムの他の作品を入手したいのだが、どこの書店に行けば良いのか」と尋ねてきたのだ。

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その手紙には、彼がガーンジー島文学・ポテトピールパイ同好会(=映画タイトル)の一員であることも書かれていた。読書の効能についてのコラムを寄稿することを求められていたジュリエットは同好会に関心を持ち、チャールズの他の本と引き替えに同好会に関する情報を得ることにした。

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ジュリエットは取材のためにガーンジー島に行くことにした。その道中、恋人のマーク(グレン・パウエル)からプロポーズされ、ジュリエットはそれを受け入れた。

島に到着した後、ジュリエットが読書会の場に赴くと、会員たちであるドーシー・アダムス(ミキール・ハースマン)、アメリア・モーグリー(ペネロープ・ウィルトン)、アイソラ・ピルビー(キャサリン・パーキンソン)、エベン・ラムジートム・コートネイ)、イーライ・ラムジーキット・コナー)から温かく出迎えられた。

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ジュリエットが読書会について記事を書きたいと申し出たところ、アメリアは渋い顔をした。その後、ジュリエットは会の創設者であるエリザベスは外国にいること、ドーシーが彼女の娘(キット)の後見人を務めていることを知った。

週末にロンドンに帰る予定だったが、読書会への興味を抑えることができなかったため、ジュリエットは島に滞在し続けることにした。

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時が経つにつれて、ジュリエットの取材を快く思っていなかった読書会のメンバーも徐々に心を開いてくれるようになった。

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 ポテトと皮は決してうまいものではなく酒(ジン)を飲んでごまかすのだ。

そして、彼/彼女らから「エリザベスは戦時中に身柄を確保され、ドイツに送致されてしまった。でも、私たちは彼女がいつかこの島に帰ってくると信じているよ」という話を聞いた後、ジュリエットは軍関係者のマーク・レイノルズ(グレン・パウエル)にエリザベスがどこにいるのかを調べてもらうことにした。

ほどなくして、ジュリエットは読書会についての記事を書き上げ、それをガーンジー島の首長に見せに行った。

一読した後、首長は「エリザベスはこの記事で書かれているような聖女ではありませんよ。戦時中、彼女はドイツ軍の兵士に春をひさぐことで金品を得ていたのです」と言った。

ジュリエットがエリザベスの実像を把握しかねる中、マークがエリザベスに関する情報を携えて島にやって来た。やがてジュリエットは、エリザベスが不在の理由にたどり着くのだが ──。 

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主な登場人物:

ジュリエット・アシュトン: リリー・ジェームズ

ドーシー・アダムズ: ミキール・ハースマン

マーク・レイノルズ: グレン・パウエル

エリザベス・マッケンナ: ジェシカ・ブラウン・フィンドレイ

アイソラ・ピルビー: キャサリン・パーキンソン

シドニー・スターク: マシュー・グッド

エベン・ラムジートム・コートネイ

アメリア・モーグリー: ペネロープ・ウィルトン

シャーロット・スティンプル: ブロナー・ギャラガー

イーライ・ラムジーキット・コナー

エディ・メアーズ: アンディ・ギャザーグッド

キット・マッケンナ: フローレンス・キーン

クリスチャン・ヘルマン: ニコロ・パセッティ

ドイツ当局の職員: マルク・オラヴェック

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イギリスから、手紙に主の元に、本の出版のための情報収集に出かける女性作家が、出発直前に、婚約して出かけるが、手紙のやり取りで心が通じ合っていた男と島で出会い、婚約を解消して、男と新しいスタートを切るという話。

プロポーズしようと思っていた女性から先にまさかの逆プロポーズされるるとは夢にも思わず、男は「イエス」というのだが、ラストのセリフ「オーマイガ!(OMG)」というがキモ(笑)。

手動式タイプライターが懐かしい。ドラマチックな展開はないが、読書会を創設した当人が、なぜ自分の幼い子供を残して、行方不明になったかといったミステリーはある。ナチス統治下を描いているが戦争の悲惨さなどは描かれていない。