「セックス・アンド・ザ・シティ2」(原題:Sex and the City 2、2010)をみる。「セックス・アンド・ザ・シティ(SATC)」(2008)の続編で、前作から2年後のストーリー。前作はPG12指定だったが、今作では一部で過激なシーンもあり映倫でR15+指定。
映画の評価は低く、2011年2月26日に主演の4人はなんと「ゴールデンラズベリー賞」最低主演女優賞、作品自体も最低スクリーンカップル/アンサンブル賞および最低続編賞の2部門を受賞。
ライザ・ミネリが本人役で出演(出演時64歳)して歌って踊るが「キャバレー」のような往年の”オーラ”がある。サラ・ジェシカ・パーカー・のファンを自称するペネロペ・クルスがカメオ出演している。
・・・
ニューヨークに住む主人公の4人の出逢いについては触れられたことがなかったが、映画の冒頭で1980年代半ばのニューヨークで、キャリー(サラ・ジェシカ・パーカー)がどのようにして3人の親友であるサマンサ(キム・キャトラル)、シャーロット(クリスティン・デイヴィス)、ミランダ(シンシア・ニクソン)と出会ったかが描かれる。
そして舞台は前作から2年後の現代へ。
4人はそれぞれのストレスに直面。
52歳となったサマンサは更年期障害と戦っており、ホルモン剤が手放せない。2人の子供の子育てに忙殺されているシャーロットは、夫のハリー(エヴァン・ハンドラー)がベビーシッターと浮気をするのではないかという妄想に苛まれている。
ミランダは新しい上司とうまくいかず、キャリアの危機に陥っている。
ビッグ(クリス・ノース)と幸せな結婚をしたはずのキャリーも、夫との価値観の違いにいらだちを隠せない。
ある日、サマンサがアラブのお金持ちから「スミスをスターにしたように、うちのホテルをスターにしてほしい」というオファーを受けたことをきっかけに、4人はアブダビでゴージャスな休暇を過ごすことになる。そして、キャリーはアブダビのマーケットで元カレ・エイダン(ジョン・コーベット)と再会する。
・・・
アラブの金持ちとはよく聞くが、ケタ外れ。超豪華な飛行機、神殿のような高級ホテルなどが登場。招待された4人は、滞在期限が1時間後に迫っているとフロントから突然知らされる。もし、チェックアウトせずに滞在すると、一泊25,000ドル(250万円)というから、4人は大慌て。それでも、部屋の化粧品関連などをすべて荷物バッグに収めるのだ。
「映画」に関する小ネタも多い。
キャリーの夫ビッグは、白黒映画を見るのが趣味。
クラーク・ゲーブルの「或る夜の出来事」のワンシーンが続いたが、別の日に見ていたのはケーリー・グラント主演の映画だった。
4人の女性組が、砂漠にいると、突然ジープでやってきた男は、きざなセリフを残して去っていったが、サマンサは、ひと目ぼれしてしまう。
まるで「怪傑ハリマオ」(笑)。
中東といえば、ドバイが有名だが、この映画の舞台はアブダビで、女性は何百年も顔の目だけ出して、肌は一切見せず、黒の衣裳に身を包んでいるが、その裏では実は最先端のファッションを着ていたというオチもある。
サマンサのダイレクトなぶっ飛び発言や行動が笑わせる。
空港の税関では、睡眠薬などをバッグに入れていたが、検閲でひっかかってしまう。あれこれ説明しても、難しいと友達から言われる。
「ミッドナイト・エクスプレス」はハラハラさせられた(笑)。
暑いからといって、ショートパンツで、はだけたような服装で、まわりの男たちからは白い目で見られるサマンサたち。怪しい土産物屋に連れ込まれ、逃れて出てきたが、バッグを盗品呼ばわりされてしまう。バッグから中身があふれだして、地元民たちは、非難轟轟(ごうごう)。
サマンサのバッグの中身が散乱。パスポートなどに交じって入っていたのは・・・。
サマンサは、ランボーな口をきくな。
一方で、アメリカから来た「4人娘」ということで、珍しがられ音楽イベントでは舞台に呼ばれて、4人で歌を歌うのだった。
すったもんだの”非日常的な”アブダビの旅行から戻ると、4人はそれぞれの現実の生活に戻るのだった。
「SATC」のテレビシリーズの時は、独身の女性4人の自由奔放な生き方や発言、ファッションなどが流行となったようだが、年代がアラフィフとなって、ストーリー自体にも面白さがかけてきたような気がする。
★★