「最高の人生の見つけ方」(2019)を見る。2007年の同名のアメリカ映画(モーガン・フリーマン、ジャック・ニコルソン主演)のリメイク。吉永小百合と天海祐希のW主演。「北のカナリアたち」で小百合と共演した満島ひかりのほか、テレビでは歌手のほか、コメディの印象のある前川清、モロツヨシ、賀来賢人などが共演。
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北原幸枝(吉永小百合)は超まじめで実直な性格。夫や子供のために長年家庭を支えてきた。幸枝は検査入院するため、病院を訪れた。そこで、大金持ちの女社長であるマ子(元は球磨子:天海祐希)と出会う。
全く接点がないように見える2人だったが、1つだけ共通点があった。それは、余命宣告を受けたことだった。
ある日、幸枝は病院で12歳の少女に出会い、その子が落としたあるリストを拾う。それは、死ぬまでにやりたいことを書いたリストだった。
主婦業の他に何もしてこなかった幸枝は、少女の代わりにリストに書かれたことを実行することにした。そのことをマ子に話すと、マ子も話に乗ることにした。
幸枝たちは、なんとスカイダイビングを行う。秘書の高田(モロツヨシ)などは、いざというときに怖気づいて震える中、幸枝とマ子は飛び出す。
「ももいろクローバーZ」のライブに行く。ももいろのメンバーが、客席に向かって「20代の人!」というと一斉に大勢の人が手を挙げる。「30代の人は?」というと、かなりの人の手が上がる。「40代から60代の人は?」には、ほんのパラパラと手が・・・。
「いないとはおもいますが、70代の人?」というと、会場は静まり返り、一人の手が上がる。「私ではないですが、隣に・・・」とマ子が幸枝を指さす。
マ子と幸枝は舞台に呼ばれ、ももいろと一緒になって歌って踊るのだ。
こうして「ウエディング・ドレスを着る」などリストに書かれていることをこなしていった。
思いっきり旅を楽しみながらも、2人は自分の人生を振り返ることになる。そして、最後に残されたのは「宇宙旅行をする」だった。
しかし、その前にマ子はなくなってしまう。マ子の秘書の高田から、マ子が遺言を残しているという。「おカネを稼いでも、お金を墓場まで持っていけないというのは本当ね」と書かれており(一部は、高田が口述筆記したという)、幸枝に「小切手」(200億円)を残していた。受け取れないと固辞するが、マ子の希望ということで、宇宙ロケットの発射に使うことにしたのだ。
映画のオープニングのJAXA(宇宙航空研究開発機構)のロケット発射の映像につながっていく。ロケットには、「MAKO & SACHI」の名前があった。
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病院にいた12歳の少女の弟が「姉は死んだ」というのは、ウソだったことがわかり、幸枝は少女と再会する。幸枝の夫(前川清)は、ものぐさで何もせず、相撲中継を見るくらいでぐうたら生活。息子は、いい年をして自室にこもり、ゲームに興じて、部屋から出ない生活。娘(満島ひかり)は、独立してOLとして働いているが、父親、弟がグータラなのを「女だから」というだけで、面倒をみるように言われてきたことに不満を持つ。
やり手の女社長・剛田マ子のゴーダホテルの50,000室突破記念のスピーチでは「訪日外国人の増加、国内需要の増加もありますが、何よりここにお集まりの…強欲な皆様がたと闘っている私の力のおかげです」というと会場は笑いにつつまれる。
エジプトでは、ピラミッド、スフィンクスなどを見学。素足で砂の上を歩く幸枝を見て、地元のエジプト人が驚き制止する。幸枝の足の裏は、真っ赤になっていた(熱いだろうと想像できるが実際に体験しないとわからないが。笑)。
主な登場人物:
大学卒業後すぐに結婚し、ずっと専業主婦として家族を支えてきた。真面目な性格。余命宣告を受ける。
■剛田球磨子(マ子:天海祐希)
ホテルチェーンの女社長。大富豪。年下の夫がいるが、上手くいっていない。余命宣告を受ける。
■高田学(ムロツヨシ)
剛田社長の秘書。優秀な人物。豪快なマ子に、度々振り回されている。
■北原美春(満島ひかり)
しっかり者のOL。年下の男友達との間に妊娠が幸枝の知るところとなる。幸枝はそのことを引きこもりの弟に伝え「美春を助けるように」と呼び掛けると「わかった」と部屋から出てくる。
■三木輝男(賀来賢人)
剛田マ子の夫。マ子の病気(余命半年)をいいことに、入院中に役員を招集して社長の座を奪おうとする。若い女と浮気もしている。マ子の登場で輝男の計画は失敗。会社のカネ30億円を横領し投資に失敗したことが発覚。マ子から離婚届と、解任と告訴を告げられる。
■北原孝道(前川清)
幸枝の夫。ぐうたら亭主で何もしないし、家族のことも考えない。相撲を見るのが楽しみ。幸枝の「ウエディング・ドレスを着る」につきあい「これからは改める」と誓う。
映画の中では、高安と逸ノ城の争いは、物言いがついたが、高安の勝ちだった。大相撲初場所が現在開催中だが、大関から陥落して、終わりかと思っていた高安が、今場所は、やや持ち直したかと思わせる相撲を見せている。(終わってみたら、勝ち越しがやっとということもありうるが・・・笑)。