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有名米ドラマ「24」日本版「24 JAPAN」(第1話)を見る。

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米国ヒットドラマのリメイク日本版「24 JAPAN」(金曜夜11:15~)第1話を見た。前日にオリジナル版を見ていたので、否応なく比較してしまう。

まったくのコピーでは、”吹き替え版”を見ているのと変わらないので、設定、ストーリーは同じだが、メインの人物を日本流に変更している。オリジナルの初の「黒人大統領」を初の「女性総理」にした。これは理にかなっているかもしれない。

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デジタル・カウント」と呼ばれる、何時何分何秒という6ケタの時間表示や、画面が多分割(同時に3~4分割)される「スプリット画面」が同時進行で映し出されるなどはオリジナルを基本的に踏襲している。ただ、テロ対策、極秘任務といった組織は、日本では、アメリカ社会ほど対テロ意識が高くないせいか、ドラマとしてなじめない感はありそう。 

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第1話では、総選挙当日を迎えた深夜0時から午前1時までの出来事が描かれている。そもそも「24」は、一日24時間を1時間ごとに「1話」として描き、24話で「1シーズン」の放送となる。

ただし、日本の場合は、1シーズン(=1クール)4カ月(10話~12話)となるため、「24 JAPAN」は日本的な2クールを一挙放送ということになる。

前例としては、昨年放送されて、大いに話題になった交換殺人ゲームを描いた「あなたの番です」がある。4月「あなたの番です」7月「あなたの番です―反撃編ー」と2期連続だった。

テレビ朝日が「24」の放送権利を獲得するまでに数年かかったという。決めては、テレビ朝日が提示した「24話」を1クール(24話)一挙放送だったようだ。

 

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第1話は、獅堂(唐沢寿明)は自宅で娘・美有(桜田ひより)とトランプを楽しんでいた。獅堂と妻・六花(木村多江)はしばらく別居していたが、獅堂が戻ってきたところだった。美有は父・獅堂とはなんでも話すが、母とは、わだかまりがあり口もきかなかった。

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獅堂と妻は、自分たちが仲直りをして3人でまた暮らそうと美有を説得しようと美有の部屋に行くと、美有がこっそりと夜中に家を抜け出していた。

心配した獅堂は娘を捜そうとするが、CTU東京本部長の郷中兵輔(村上弘明)から「24時間以内に総理候補・朝倉麗(仲間由紀恵)の暗殺計画が実行される」との情報が入り、緊急招集がかかってしまう。

暗殺計画を阻止すべく、CTUのメンバーは朝倉の側近とテロリストの接点を洗い出そうとする。そんな中、郷中は獅堂に対して「CTU内に暗殺計画に関わる内通者がいる」と告白し、極秘任務を命じる。CTU東京本部の第1支部長・鬼束元司(佐野史郎)からも情報を受け取った獅堂だが、鬼束の言動を不審に思い、予想外の行動に出る。

獅堂が所属するCTU第1支部には、暗号分析のスペシャリストが集結。獅堂の極秘任務に協力する水石伊月(栗山千明)、暗号解析係長の南条巧(池内博之)、解析係のメンバー明智菫(朝倉あき)やマイロ(時任勇気)らが、獅堂と共にテロリストの脅威に立ち向かうことになる。

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このドラマの面白さは、主人公ジャック・バウアーが決してヒーローとして描かれていないこと。無謀・無茶ぶりを発揮し、家族(とくに子供たち)のためなら、強引な荒手もいとわないという性格だ。アメリカ映画では、リーアム・ニーソンが元CIAで娘の誘拐犯には手加減しないで「鬼」と化すといった「96時間」シリーズのような印象だ。

オリジナルの「24」を昨日は、シーズン1の第6話~12話まで見た(全24話の折り返し地点)。無実の罪で追いつめられるジャック・バウアーは、無実を晴らすことよりも誘拐された娘の奪還を第一に考える人物。自ら逃亡しながら犯人を追いつめるといった構図は「逃亡者」そのもの(笑)。

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テロリストに情報を流していた内部のスパイは誰かを巡るサスペンス。この人物に違いないと突き止めたら、土俵際の逆転劇があったり、あっと驚く展開が待っていたりと、見始めたら止まらない「ブレーキの効かない列車」に飛び乗ったような”アンストッパブル”なドラマで、面白い。