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映画「COLD WAR あの歌、2つの心」(2018、ポーランド)を見た。

 
COLD WAR あの歌、2つの心」(2018、ポーランド)を見た。パヴェウ・パヴリコフスキ監督。予告編を見た時に、モノクロで、哀愁を帯びた音楽が印象に残っていたので見た。
タイトルのCOLD WAR(冷戦)は、ソ連崩壊の1989年まで続いた「東西冷戦」のこと。政治的な堅苦しい映画かと思ったら、音楽映画といってもいいようなエンタメ映画だった。カンヌ映画祭で、日本の「万引き家族」とパルムドール(最高賞)の賞レースを競った作品だ。作品賞は「万引き」、監督賞は「COLD」と分け合った。

1940年代後半から1960年代までの冷戦下のポーランドとフランスを舞台にした恋愛映画。音楽家と彼に才能を見いだされた若い歌手との長年に渡る恋愛模様が描かれる。パヴリコフスキ監督が両親の人生に触発されたという作品。最後に「両親に捧げる」という字幕がでる。

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冷戦に揺れるポーランドで、歌手を夢見るズーラ(ヨアンナ・クーリク)とピアニストのヴィクトル(トマシュ・コット)は音楽舞踊団の養成所で出会い、恋におちる。だが、ヴィクトルは政府に監視されるようになり、パリに亡命する。ズーラは公演で訪れた先でヴィクトルと再会、幾度かのすれ違いを経て共に暮らし始める。しかし、ある日突然ズーラはポーランドへ帰ってしまう。あとを追うヴィクトルに、思いもかけぬ運命が待ち受けていた。

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ポーランドの音楽舞踏団が、ワルシャワから、東ベルリン(当時)、パリなどで移動公演をおこなう模様が、1950年代~60年代で映像がモノクロなのがいい。50年代半ばにヒットした「ロック・アラウンド・ザ・クロック」(ビル・ヘイリー&ヒズ・コメッツ)はヨーロッパでもバーなどで人気があったことがわかる。ヒロインのズーラが歌う「あなたから遠く離れて…」の音楽が印象に残る。

「・・・ オヨゥヨ~、なんとかかんとかオヨゥヨ~ 」 (笑)。 

ロシア民謡「カチューシャ」も登場。ジャズの音楽もいい。

 

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カンヌ映画祭・監督賞以外では、第76回ゴールデングローブ賞外国語映画賞にノミネート。第91回アカデミー賞では、外国語映画賞ポーランド代表作)、監督賞撮影賞の3部門にノミネートされた。

 

主な監督作品:

ラストリゾート」(Last Resort、2000)

マイ・サマー・オブ・ラブ」(My Summer of Love、2004)

イリュージョン」(The Woman in the Fifth、2011)

イーダ」(Ida 、2013)

COLD WAR あの歌、2つの心」(Zimna wojna、2018)