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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

★行定勲監督のステイホーム第3弾「映画館にいく日」をみる。

世界の中心で、愛をさけぶ」の行定勲監督のステイホーム第3弾「映画館にいく日」をみた。17分のショートムービー。第1弾「きょうのできごと a day in the home」、第2弾「いまだったら言える気がする」がオンライン映画だったのに対して、第3弾は屋外撮影。

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一人の若者・幸太朗(椎木知仁:しいき ともみ)がアパートから出ると、天気が良く、両腕を軽く伸ばした後マスクをつける。街を歩くと、歩行者はみなマスクをつけている。途中で、映画撮影の現場に出くわす。待ち合わせ場所で、映画を見に行く約束をしていた恋人ミヤコと会う。

ソーシャル・ディスタンスだね」と言って、距離をとる二人。「恋人までのディスタンス(距離)」「ビフォア・サンライズ。恋人たちのディスタンスはいらないのでは」といったたわいない会話。

「”オデッセイ”の夢を見た。ドアを開けて表に出ると誰もいない」「”屋根裏の殺人鬼”を見て以来、会っていなかったね」「コンビニ、スーパーには出かけていたけど、ミヤコに会って、やっと外に出たという感じ」

ミヤコが「この間、オンライン飲み会でケンジ、こうへい、アフロなどと会話したよ」というと「ユタカ先輩もいた?」と幸太朗。「気が強い女だと罵倒された。一触即発で、殴ってやる、こっち来いだの、込み入っているからね」。「最終的に、最近見た映画は何?で収まったからよかったけど」「参加したかったな」「参加しないでよかったよ。キミまで参加していたら・・・」。(注:オンライン飲み会で、参加者5人すべてと付き合っていたというミヤコ。そこへさらに幸太朗が参加したら「お前もか?」とブルータス状態。「婚前特急」(2011)のモテモテ・吉高由里子5股も真っ青?笑)。

「会社が危なくなった」と幸太朗。ミヤコが「幸くんの想像する未来はどんな?」と聞くと「ミヤコちゃんと一緒に平和に暮らしている」。

途中、ベンチに座っていると、映画撮影クルーがやってきて「すみません、撮影でベンチを使わせていただくので」。主演らしき人物と監督らの一団が近づいてくる。そのなかに岩田剛典(いわた・たかのり、カメオ出演)もいた。「あ、がんちゃん(岩田剛典の愛称)だ」とミヤコ。

「もう映画の時間だ」とその場所を後にして映画館に到着。アルコールで手を消毒。座席は、一人置きに座るように間隔があいている。上映映画は「デッド・ドント・ダイ」というゾンビ映画だった。

最後に「すべての映画を愛する人たちへ」という文字が出る。

 

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コロナ禍の中で、通常の映画撮影も難しい状況で、映画関係者も俳優、制作者も仕事ができずに苦境にある。そんな中、行定勲監督が制作会社ROBOTと組んで取り組んだのが今回のショートムービー3作品。賛同した人たちで作り上げた作品で、友情出演(ノーギャラ)もあっただろう。画期的といった声もあったようだが、行定勲監督は否定。新しい試みだったが、目新しいことではないという。

第1弾と第3弾がつながっているところなど面白い。