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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「ちはやふる」(「上の句」2016)を見た。

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ちはやふる」(「上の句」2016)を見た。これは「上の句」「下の句」(ともに2016年)の前後編と完結編「結び」(2018)の3部構成。躍動感溢れるかるた競技の迫力と広瀬すず上白石萌音など若手俳優の卓越した演技が見所のスポ根青春映画。

二手に分かれて、小倉百人一首のかるた札を取り合う競技かるたの魅力に引きこまれクイーンを目指す高校生、綾瀬千早(あやせ・ちはや)を中心に、かるた部の活動に打ち込む高校生たちの姿を描く人気の少女漫画「ちはやふる」を映画化。

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行動はがさつで頭の中はかるたでいっぱいの高校1年生・綾瀬千早(広瀬すず)。瑞沢(みずさわ)高校に競技かるた部を設立すべく、最低部員数の5人を集めようと勧誘活動を行う。思うようには部員が集まらない中、幼馴染みの真島太一(野村周平)と小学校ぶりに再会し、喜ぶ千早はすぐに太一を勧誘。

千早と太一、綿谷新(あらた、新田真剣佑)の3人はかつてチームを組んでいた仲間だったのだ。卒業と同時に新(あらた)が引っ越し、太一は私立中学へと進む道が分かれたため、千早にとって仲間と繋いでくれる唯一のものが「かるた」だった。

太一に断られた千早は、今度の大会で勝って、A級に昇格したら入部して欲しいと言い、気絶しながらも優勝を果たす。 

千早の熱意に負けて、かるた部へ入部を決意する太一。昔から千早が好きだった太一は、もう一人の幼馴染の新を想う彼女に、複雑な思いを抱いていた。 

その後、経験者で実力もある”肉まん”とあだ名される西田優征(矢本悠馬)と、呉服屋の娘・大江奏(かな、上白石萌音)が試合で袴(はかま)を着ることを条件に入部し、勉強ばかりしている”机くん”こと駒野勉(森永悠希)が最後に揃い、競技かるた部は正式に部として認められたのだった。はたして、新生かるた部の運命やいかに・・・。

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高校選手権東京都予選大会、さらにその先の全国大会へ行けるのか…といった中で、新(あらた)の衝撃の言葉で、「上の句」は終わる。呉服屋の娘・大江奏(かな、上白石萌音)は、百人一首大好きの古典オタク。百人一首の裏には「恋の詩」が込められているという。競技かるたに百人一首が使われることに対して「(百人一首を)早押しウルトラクイズに使うなんて」と反発。

しかし、かるた部に入る条件(=呉服屋の娘らしく、大会には袴を着て出場すること)をつけて入部。瑞沢(みずさわ)高校の競技かるた部5人が、かるたをさっと素早く横に切る動作を歩きながら、また教室の授業中にとあらゆる場面で練習していく。道路で、手を上げる仕草をタクシーが間違えて止まったり、教室では、間違って先生に指されたり…。

全国のトップレベルの高校と対戦することになるが、相手からは「たかがかるた同好会だろ。(名人を自負する)俺たちも舐められたもんだ」といったイヤミも言われる。また、千早(広瀬すず)が対戦で顔をあげるときに、頭が相手にぶつかったことを「すみません」と誤ると「ごめんなさい」と言えと迫られる。

すみませんとごめんなさいは同じと考えている千早だったが、同じ相手と後日再戦するときに「ちゃんと言えるようになったか?ごめんなさいって」としつこい(笑)。

あいての”お手つき”で勝利をもぎ取った瑞沢高校。勝利を手にした瞬間の千早の表情のスローモーションがいい。「太一~~!」と太一の胸に飛び込んでいく千早。この映画での千早を演じる広瀬すずがいい。眼力がある。

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前後編に別れ、完結編の3部構成だが、前編の「上の句」でキャラクターの“陽”の部分の魅力やスポ根ドラマとしての面白みを追求。後編ではさらに彼らの内面を掘り下げてドラマとしての奥深さを追求するエポックメイキングなスタイルとされる。

タイトルの「ちはやふる」は「ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは」という在原業平が読んだ歌から取られている。

歌の意味は「竜田川を流れる紅葉がこの世のものとは思えないほど美しい」ということになるが、真っ赤な紅葉に自身の燃えるような恋心を重ね合わせた恋の歌でもあるという説明がある。また「ちはやふる」は「神」を修飾する枕詞で「ちはやぶる神」と言った場合、荒々しい神という意味になる。

動画HULUにて視聴。えっ、Netflix ではないの?(HULUお試し視聴中)。