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映画「マクマホン・ファイル」(原題:The Last Thing He Wanted、2020)を見た。

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マクマホン・ファイル」(原題:The Last Thing He Wanted、2020)を見た。Netflix作品。アン・ハサウエイが、主人公の新聞記者エレナ・マクマホンを演じる、1980年代初頭の”イラン・コントラ事件”を題材にした実話がモデル。共演は、ベン・アフレックウィレム・デフォーなど。政治サスペンス映画。

エレナは中米での親米反政府民兵の実態を暴こうと奔走する女性記者。なんでも記事にしてしまうことを快く思わない政府の差し金で選挙取材に回されてしまう。

そんな中、20年ぶりに病に倒れた父から連絡が入り、思わぬ形で自らが追っていた武器取引の世界に巻き込まれることになる。

実話がベースというのは、そのまま映画化しても面白くないケースがあるがこの映画はまさにその典型。レビューを見ると、酷評の嵐。話が脈絡なくあちこちに飛び、見るものが置き去りにされてしまうのだ。この映画は、我慢して見ていたが、ストーリーの繋がりがわかりにくく、細切れに見て、見終わるまでに3日間もかかってしまった(笑)。

ロナルド・レーガン大統領がイランとの裏取引で得た利益をニカラグアの反共ゲリラである「コントラ」に提供していたというのがイラン・コントラ事件。

当時のニカラグアは親米であったソモサ王朝の独裁政権が崩壊し、キューバソ連といった共産主義国に支援されていた。これを快く思わないアメリカは反政府ゲリラである「コントラ」を支援したことから、当時の中米は「米ソ冷戦の代理戦争」の場となっていた。

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映画の冒頭、エレナ・マクマホンは「誰が命よりも金を選び、血や魂よりも銃弾を選んだのかを知りたかった。それを見殺しにしたのは誰。戦争で得したのは、法外に儲けたのは誰。」と語る。

大統領再選がかかっていたロナルド・レーガンにとって冷戦を勝ち抜くことは必至の課題で、中南米共産主義化が進むことは絶対に避けたい事案だった。ちなみに当時これらの窓口となっていたのが副大統領の子ブッシュで後に大統領になったが、これらの案件は全てうやむやのままとなった。 

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1982年、新聞記者のエレナ・マクマホン(アン・ハサウェイ)はニカラグア内戦を取材中にアメリカ製の銃弾を拾い、アメリカ政府が中南米に武器を密輸し、紛争に加担しているのではないかという疑問を抱いた。

そんなとき、長いあいだ疎遠だった父リチャード(ウィレム・デフォー)が病院に担ぎ込まれたとの知らせが入る。エレナがリチャードの元に駆けつけると、病床にも関わらずリチャードは間近に迫った取引のことを心配している。それは中米コスタリカに米軍の武器を密輸するというものであり、リチャードが関わっていた。エレナは父の代理として取引に参加し、潜入取材を行うことになるのだが・・・。 

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ベン・アフレックが、CIA幹部の一人で、すべての事件の黒幕。エレナに味方のふりをして近づき、新聞記者として実績のあるエレナを利用して、最後には正当防衛を装って”始末”してしまうという内幕を描いている。