マイケル・ベイ監督の最新作「6アンダーグラウンド」(2019)を見た。ベイ監督といえば「アルマゲドン」「トランスフォーマー」シリーズで知られる“破壊王”。とにかくこれでもかと多くの車をぶっ壊し、建物を爆発させ、イタリアの歴史的な像なども木っ端微塵にぶち壊す。スナイパーが銃で狙った相手には、ピタリと照準通りに命中し、血が飛び散る。バイオレンスも半端ない。オープニングの10分間に及ぶカーアクションのド迫力は過去最高かも知れない。
黄緑色のアルファロメオが、あらゆる追撃の車を振り切りぶっ飛ばす。
映画は1週間前の12月13日からNetflixで配信中。テレビでもさかんに宣伝があった。”七人の侍”ならぬスキルも職業もバラバラな6人の精鋭たちが最強チームを結成して、世界の巨悪を退治するという最難関のミッションに挑む。
登場人物はすべて番号で呼ばれる。「ワン」「ツー」「スリー」というように。しかも全てが、死んだことになっていて、この世に”存在しない”人間。犯罪を犯しても、存在しないことになっており、足がつかないというわけ。この映画では、人間の死後の世界はどうなっているのか‥を問いかけてもいる。
主演は「デッドプール」のライアン・レイノルズ。ほかに「イングロリアス・バスターズ」のメラ二ー・ロラン、「マグ二フィセント・セブン」「オリエント急行殺人事件」のマヌエル・ガルシア=ルルフォ、「キングコング: 髑髏島の巨神」のコーリー・ホーキンズ、「ボヘミアン・ラプソディ」でロジャー・テイラーを演じたべン・ハーディなど
過去のいろいろな名作映画の名前が飛び出したり、似たようなシーンが登場し、映画ファンをニンマリとさせる。
■敵陣の中に機関銃を持って飛び出すときには「まるでブッチ・キャシディとサンダンス・キッドの気分だな」。Butch Cassidy and the Sundance Kid(「明日に向撃て!」)のラストシーンだ。
■「(オレは)ジェダイかよ」(「スター・ウォーズ」に登場する銀河系の自由と正義の守護者。)
■超高層ビルの屋上のプールが破壊され、ビルの中で人が流されるシーンは「ポセイドン・アドベンチャー」か「タイタニック」そのもの。
■ビルの壁面や、屋根を走り回る姿は「ミッション・インポッシブル」並みだ。
「カーアクション映画」投票を今実施したら、トップ10入りは間違いない。