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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「カサンドラ・クロス」(原題:The Cassandra Crossing、1976)を再見。

 

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カサンドラ・クロス」(原題:The Cassandra Crossing1976)を再見した。今見てもサスペンス映画として面白い。
 
当時、女優ではソフィア・ローレン、男優ではバート・ランカスターがお気に入りだったが、この2人が共演(ただし映画では接点はない)しているほか、リチャード・ハリスエヴァ・ガードナーイングリッド・チューリンなど豪華俳優が共演している。その他、O.J.シンプソン、レイ・ラブロックなど。音楽はジェリー・ゴールドスミスで、印象的なメロディだ。
 
本物の列車と、一部ミニチュア(鉄橋で転覆する列車など)を使っているようだが、今のような最新CGもない時代で仕方がないか(笑)。
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空撮のカメラが林を越えてゆっくりと巨大な建物に近づいていく
そこはジュネーブ国際保健機構という施設の国際保健機構にサイレンを鳴らして救急車が到着。実は、急患を装った人のゲリラが潜入し、銃撃戦が始まった。
 
一人はガードマンに射殺され、残りの二人は様々な細菌類が保存されている部屋へ逃げ込んだ。そこで、一人が撃たれて倒れた拍子に薬剤のガラス容器を割ってしまい、感染性の強い病原菌に感染してしまった。
 
残る一人(スウェーデン)は逃走し、パリアムステルダム経由ストックホルム行きの大陸横断鉄道へ乗り込んだ。機構内で細菌兵器の研究を行っていたアメリカ軍は、スキャンダルの発覚を恐れてマッケンジー大佐バート・ランカスターにゲリラの行方を捜索させ、彼は射殺されたゲリラの所持品から大陸横断鉄道の乗車券を発見する。
 
乗客名簿の中から、著名な神経外科医であるチェンバレン博士リチャード・ハリス)が乗車していることを知ったマッケンジーは、機構のシュトラドナー主任と共にチェンバレンに連絡を取り、ゲリラを探し出して隔離するように伝えるのだが・・・。 
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国家機密の漏洩や事件の発覚を防ぐためには、大量の人間の犠牲も厭わないとする国の情報当局の判断も恐ろしいが、指揮系統を統括していた大佐でさえも監視されているというエンディングに身震いさせられる。どこかの国の監視国家のようでもある。
 
保険機構のなかでも正論をいう常識人はいた。
大佐の側近の女医イングリッド・チューリン)だ。女医は列車を止め菌に侵された犯人を隔離することを主張するのだが、アメリカ陸軍情報部のマッケンジー大佐バート・ランカスターは乗客全員がすでに菌に感染していると考えマッケンジーは列車のルートを変更し、ポーランドに用意した隔離キャンプへ列車ごと運ぶことを提案する
 
しかしそのルートでは途中”カサンドラ・クロス”として知られる鉄橋を通らなければならないその橋はなんと1948年以来30年使用されていないのだ。その意味するところは、と列車もろとも崩壊して、乗客全員死亡も考えていたのだ。乗客とともに情報も抹殺しようとする怖さ。
 
乗客には著名な医師チェンバレンリチャード・ハリスがいた。
マッケンジーは、無線電話で彼を呼び出し、細菌について説明した上で車内にいるテロリストを捜させ
 
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そしてテロリストは間もなく発見されが、やはり感染症状を呈していて危険な状態だった。ヘリコプターによってそのテロリストを列車から移動させようとするが、トンネルがあって失敗する
 
もはや乗客に事情を隠しておける状態ではなくなり、列車はニュールンベルグで一旦止められ。マッケンジーの命令により、警備隊と医療班が列車へ。窓などを密閉し、車内から空気がもれないように処置をする。車内の空気は別のポンプから供給された。
 
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 細菌は高濃度酸素によって、やがて死滅することが分かっていく
その事を知らせようとしても、すでに列車の無線機が破壊されていた。
鉄橋が近づき、自分たちが犠牲にされることを悟った乗客たちが守備隊と対決することになる一部の乗客を乗せた列車と機関車をなんとか切りはなそうとする。やがて、列車が渡り始めると、やはりその重みに耐えきれず、橋は崩壊。半分の車輛と一部の乗客だけを残して、カサンドラ・クロスは姿を消すのだった。
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 列車内の銃撃戦、車両の外側を移動するハラハラ、ヘリコプターによる列車の移動中の救出作戦など見所も多い。撮影時、バート・ランカスターは63歳(後頭部がやや薄くなっている)、ソフィア・ローレンは42歳、エヴァ・ガードナー53歳(若い時の美貌は失われたようだ)、リチャード・ハリス46歳、などすでにベテランの域にある俳優たちの共演も面白い。
 
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