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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「スタア誕生」(1937)オリジナル作品。

 
スターダムを駆け上がる妻と凋落する元スターの夫を描いた「スタア誕生」(1937)を見た。製作は「キング・コング」(1933)「アンナ・カレニナ」(1934)などのデヴィッド・O・セルズニックで「スタア誕生」以降には、ヒッチコック作品(「レベッカ」「白い恐怖」ほか)、「風と共に去りぬ」「第三の男」などの名作をプロデュースした大プロデューサー。
 

主演のジャネット・ゲイナーは第1回アカデミー賞で主演女優賞を獲得している女優。第1回アカデミー賞は、1927年から1928年7月31日までに公開された映画が対象で、「第七天国」と「街の天使」と「サンライズ」により受賞。共演のフレドリック・マーチは1931年のジキル博士とハイド氏」、1946年には「我等の生涯の最良の年」で2度のアカデミー主演男優賞に輝いた名優。
 
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映画は「スタア誕生」の最終台本のシーン1から始まるというスタイル。
【シーン1】月明かり雪が積もる大地の道写し、手前にな狼のシルエットが写る。
後方にブロジェット一家の農家が建つ。
 
北ダコタの寒村。
家族とともに暮らす少女エスター(ジャネット・ゲイナー)は、映画好きで、ハリウッド女優を夢見ている。両親は、そんな夢のようなことには反対。そんななか、開拓者だった祖母だけは、理解を示し、自らの夢を重ねて、貯金していたお金をこっそりとエスターに渡して、旅立たせるのだった。祖母は「お金のことは内緒だよ。知られたら、持ち逃げした」と言うよ。
 
ハリウッドで、有名スターの手形を見た。ジーン・ハーロウハロルド・ロイドシャーリー・テンプルの手形ほかに、”ノーマン・メイン”の足型もあった。その足型の上に自身の足を重ねるエスター。
 
しかし、ハリウッドで待っていたのは厳しい現実だった。
ある映画会社の事務所受付に行くと、電話交換手が大勢いて、すべて断りの対応をしていた。窓口の女性は、この2年間採用していないという。「成功する確率は?」と聞いてみるエスター。返ってきた言葉は「十万分の一」というものだった。
そんなある日、助監督を務めるダニーのおかげで、映画関係者のパーティにウエイトレスとしてもぐり込む。酒癖の悪さで有名な大俳優ノーマン・メイン(フレドリック・マーチ)に見初められ、結婚する。
 
 
その後は、エスターは主役をつかみどんどん有名になるが、ノーマンは、まったく忘れられた存在となっていく。
【ラストシーン】
シーン253 エスター。第8回アカデミー賞受賞式での「ファンにメッセージを」と促されて、マイクに立つエスターの第一声は・・・。
 
「みなさん、(わたくし)ノーマン・メイン夫人です」
”Hello, everybody・・・This is Mrs. Norman Maine.”
 
拍手が鳴り響く。エスターのクローズアップ。彼女のほほを涙が流れる。観客に囲まれ、遠くを眺める。
 
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そういえば、テレビで自分のことを”○ビ夫人”という人もいたな(笑)。
 
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主な出演者:
エスター・ヴィクトリア・ブロジェット/ヴィッキー・レスター : ジャネット・ゲイナー
ノーマン・メイン: フレドリック・マーチ
オリヴァー・ナイルズ: アドルフ・マンジュー: プロデューサー。
レティ・ブロジェット: メイ・ロブソンエスターの祖母。
ダニー・マクガイア:アンディ・ディヴァイン
マット・リビー: ライオネル・スタンダー
 
この映画で、素晴らしいのはおばあちゃん役のメイ・ロブソンという女優。
人間味があり、セリフの一言一言が適切で、孫で主人公のエスターを勇気付け、元気付け、心に染みる。
 
 
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