ある程度の歴史上の人物の相関関係などを理解していないと難しい(fpdのような?一見さんお断り)映画と言えるかもしれない。セリフも早口が多い。
演技派として武士の風格もある岡田准一
監督は、この映画の企画実現に向けて、主演には早くから岡田准一を念頭に置いていたようで、岡田が30代半ばになるまで待ったというから意気込みがすごい。岡田は昨年11月で37歳。
「関ヶ原」は、今年の「日本アカデミー賞」優秀作品賞に「君の膵臓をたべたい」「三度目の殺人」「ナミヤ雑貨店の奇蹟」「花戦さ」とともに選ばれている。この中から最優秀作品賞が3月1日に決定する。あわせて主演男優賞(岡田准一)・助演男優賞(役所広司)もノミネート。岡田准一は、2015年、第38回日本アカデミー賞において「永遠の0」で最優秀主演男優賞を「蜩ノ記」で最優秀助演男優賞をダブル受賞するという快挙を成し遂げた。
策略に長けた家康(役所広司)
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関ヶ原の戦い――。
秀吉に忠誠を誓いながらも、利害によって天下を治めることに疑問を感じて正義で世の中を変えようとする三成の姿に、左近は「天下悉く理に走るとき、ひとり逆しまに走るのは男として面白い」と配下に入るのだった。
同時に、伊賀の忍び・初芽(有村架純)も”犬”として三成に仕えることになった。
時代劇初挑戦で、アクションも演じた有村架純
三成は家康の屋敷に逃げ込み難を逃れるが、このことで佐和山城に蟄居。
家康の影響力が増していく。
1600年6月、家康が上杉討伐に向かう。
そして1600年秋。戦国時代最大かつ天下分け目の合戦「関ヶ原の戦い」。
天下分け目の決戦“関ヶ原の戦い”は、たった6時間で決着。
石田三成(岡田准一)は豊臣家への忠義から立ち上がり、圧倒的に有利と言われた西軍を率いて合戦に挑んだ。しかし、権力に燃え、天下取りの私欲のために戦う徳川家康(役所広司)に敗北を喫する。そして、命懸けで三成を守り、愛し続けた忍び・初芽(有村架純)との許されない淡い恋の行方は・・・。
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歴史上の人物も、様々なドラマで描かれるが、信長、秀吉や家康などはイメージが作られているが、石田三成などは、”主役”としてフォーカスされることは少なかったようだが、「関ヶ原」では、忍びの者・初芽に恋心を持つなど人間味を見せているのが興味深い。41歳の生涯というのも短い。
秀吉(滝藤賢一)は、”殿、ご乱心”というような、晩年は正気を失っている醜態の姿が印象に残る。家康は、”タヌキ”と言われるが、その風貌も、お腹が大きく丸く突き出て、側室たちがふんどしなど下着を着けていく場面は醜悪そのもの。
この映画の見所は、合戦のスケールの大きさ。
バイオレンスシーンも多く、エキストラも数千人規模と思われる。
馬が走るシーンも、カメラが馬に取り付けられたのかと錯覚するようなシーンもある。
映画制作費は、ハリウッドの百億円レベルには遠く及ばす数億円と思われるが、限られた予算で、スケール感を出すのはお得意のようだ。ただ、空からの俯瞰撮影が少なかったようだ。それだけの広大なロケーションがなくなってきているからか。下から空を映したり、アップを多用したりして、全体の大きさを出すのには苦労するかもしれない。
”関ヶ原”の合戦の前後のいきさつなどを知る一つの手本となる映画ではあった。
このところの岡田准一の近年の主演映画「永遠の0」「海賊と呼ばれた男」「関ヶ原」などを見ていると、アイドルグループ「V6」が本業なのか、役者が本業なのかわからなくなるほどの存在感だ。高倉健が生前「岡田准一はすごい役者になる」と語っていたというが、その言葉通りになっている。
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