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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「みじかくも美しく燃え」(1967)

 
みじかくも美しく燃え」(原題:Elvira Madigan1967)を見た。
有名なモーツァルトの「ピアノ協奏曲第21番と、ヴィヴァルディバイオリン協奏曲 愛」が全編に流れる。日本公開は1968年でfpdの劇場鑑賞デビューの前年だった(笑)。原題のエルヴィラ・マディガンを「みじかくも美しく燃え」のタイトルにしたのは作詞家の岩谷時子という。この邦題は文句なしか。
 
 
19世紀末期(1889年に実際に起こった伯爵の称号を持つシクステン・スパーレ陸軍中尉とその頃、絶大な人気を集めていたサーカスの綱渡り芸人・エルヴィラ・マディガンとの恋の逃避行を描いた悲恋物語。中尉は妻子を棄て、軍を脱走したために指名手配となり当時、ふたりは大いに新聞を賑わせたという
 
不倫の恋におちて軍隊とサーカスを逃げ出し逃避行を続ける二人。
行く先々に手配が回り、逃げ延びるうちにやがて金も無くなり・・・。そよ風がやさしく頬をなでる美しい野原で、ピクニックをよそおい最後の食事をする二人。一羽の蝶々が二人の側に舞いおりてきて、無邪気にそれを追いかける笑顔のピア。画面がそのままストップモーション とどろく一発の銃声。 そしてもう一発。
 
原題Elvira Madigan (エルヴィラ・マディガン)は、主人公の女性の名前。
テレンス・ヤング監督のうたかたの恋(1969)で知られるオーストリア皇太子ルドルフとマリーの心中事件などと並ぶ世界三大心中事件と言われる。
 
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シクステン(スエーデン軍のスパーレ中尉)(トミー・ベルグレンとエルヴィラ・マディガン(ピア・デゲルマルクは身分の違いを超えて恋に燃え上がが、シクステンには妻と2人の子どもがおり、しかも軍役中だった
 
エルヴィラは人気芸人のため、サーカス団長の継父が手放そうとしない。どちらにとっても許され恋であり、それを貫くには、逃走するしかなかった
 
2人は逃避行を続けた末、デンマークのトーシンエ島の小さな宿屋に落ち着。このころには持ち金がほとんどつきてしまい、脱走軍人のシクステンは働くこともできない。みじめな日々が続き、2人はついに覚悟を決めるのだった
 
1889年7月20日のよく晴れた朝、2人はまるで日常生活の続きであるかのように、バスケットに食べ物と飲み物を詰め、ピクニックに出かけ。楽しく食事をし語らい、シクステンが銃を握る。
 
シクステンは「僕にはできない」と逡巡。エルヴィラは「やるのよ」「できない」「やるのよ」という言葉の後、エルヴィラは、立ち上がって蝶を追う。そして、ストップモーションとなって、銃声が2発聞こえるのだった。シクステンは35歳、エルヴィラは21歳だった
 
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この映画でデビューしたピア・デゲルマルクの清楚な美貌が光っている。
この映画で、新人ながらカンヌ映画祭女優主演賞を獲得している。ロープの綱渡りを披露している。当時、日本でも人気女優となったが、3本ほど映画に出演して、結婚により芸能界を引退している。
 
映画のシーンでは、二人が口論となり、水辺に離れて座っているが、シクステンが、謝るタイミングがなく、小さい紙切れに「さっきはごめん」といった言葉を書いて水面に流すシーンなどが印象的だ。それを数メートル離れたエルヴィラが拾い、それを見て、仲直りするといったシーンだ。
 
ラスト・シーンは、美しい画像と銃声の対比が衝撃的だった。
 
監督:ボー・ウィデルベルイ
出演:
ピア・デゲルマルク ・・・エルヴィラ・マディガン(サーカスの踊り子、綱渡り芸人)
トミー・ベルグレン ・・・シクステン/スパーレ中尉(スエーデン軍の脱走兵)
レンナルト・マルメン 
クレオ・ジェンセン
 
あまりにも有名な曲はこちら↓。
 

 美貌でした。
 
☆☆☆
 
  
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