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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「愛の化石」(1970)46年ぶり解禁、DVD化。浅丘ルリ子主演。</span>



浅丘ルリ子がテイチクレコードから1969年8月5日に出したシングルレコード「愛の化石」(レコード売り上げ100万枚突破!)をモチーフにして、1970年に同名タイトルで映画となったのが「愛の化石」。

当時の劇場公開以来、DVD化はおろか、TV放送すらされていなかった門外不出の作品「愛の化石」46年ぶりに解禁DVD化されたというので見た。テレビでは、昨年9月に45年ぶりとなるが、特集で放映された(下にYouTube予告映像)。

浅丘ルリ子の魅力のすべてを引き出す話題作として公開され、当時の流行最先端であるニュー・モード・ファッションを華麗に着こなす浅丘ルリ子が大きな見どころとなっている。



監督は私は貝になりたい」「いろはにほへと」(テレビ作品)などの岡本愛彦
共演は高橋悦史田宮二郎寺尾聰渚まゆみといった豪華な顔ぶれ。
 
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(ストーリー)ベトナムの取材から帰国した、報道カメラマン日比野高橋悦史は、恋人の雑誌記者庄司ジュン子渚まゆみから用意された次の企画、沢由紀浅丘ルリ子を撮る仕事に取り組んだ。
 
由紀は今や、ヨーロッパ帰りのテキスタイルデザイナーとして、繊維メーカー・ロンシャンに専属、各方面から注目を浴びていた存在。
 
日比野は由紀の背後にはローマにいるかつての恋人碧川(みどりかわ)とロンシャンの企画部長原田田宮二郎がいることを知った。
 
日比野は連日、由紀を追いかけるが、ポーズをとる彼女がいやだった。
ある日、由紀は碧川(みどりかわ)の帰国の報を聞き、探し回るのだが居所すら不明ですっかり憔悴した。

さらに、ロンシャンがライバル社に対抗して、外国人デザイナーを起用し、由紀は事実上、ロンシャンをクビとなった。原田は由紀に碧川忘れるよう説得、また常務津久井清水将夫に彼女の素晴らしさをすすめるのだが、却下された。
 
日比野は、由紀に心惹かれ始めており、一方傷心の由紀も碧川との思い出懸命に精算せんと努めた。由紀の愛は日比野移りつつあったのだ。
 
日比野次の仕事ビアフラ(ナイジェリア)取材準備奔走していた。ジュン子から別かれ話を切り出されたのもその頃だった。由紀は原田からすすめられたパリで仕事断わり日比野のもとへ走った。数日後単身ビアフラ飛び立つ日比野を由紀はひとり空港のフィンガーデッキに見送った
 
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この映画は、石原プロモーションの製作で、石原裕次郎以外の役者が主演するのは浅丘ルリ子がただ一人だったという作品。2年ほど前に石原プロモーションで、映画の原板が発見されたことから、今回DVD化が可能となった。いわば幻の映画といわれていた作品。
 

1970年当時の時代背景を知るにも貴重な1本といえそうだ。
公衆電話は「10円硬貨」のみ受け付けるダイヤル式の赤電話
空港も舞台の一つになっているが、当然羽田空港(成田空港の開港は1978年)だ。羽田が海外渡航の玄関だった。
 
カメラマン原田の女友達・庄司ジュン子は、現在雑誌記者だが、元全学連の出身ということもわかる。全学連は、全日本学生自治会総連合の略称各大学学生自治会の全国組織が全学連
 
企画部長原田田宮二郎)の勤めるロンシャンという会社の外国の取引先のドイツ人・ブロッケンが招かれるが、接待などに同席した由紀は翌日、「外国人てタフだわ。54,5歳でも、ゴーゴー(死語)でも何でも踊るんですから」。

「ローマ」については、思い出したくない苦い思い出があった。
20代の前半のころ、テキスタイルデザイナー仕事で出先のローマで、一人の男にあった。それが、EEC(当時の欧州共同体)で市場調査をしていた碧川(みどりかわ)だった。

この映画では、何度も碧川(みどりかわ)という名前が登場するが本人は、最後まで顔を見せない。碧川は、由紀との関係を清算するために、碧川の友人の原田を紹介し、原田の会社の専属デザイナーとなったのだった。
 
「愛の化石」というタイトルは、「彼(碧川)は生きている化石だよ」という原田の言葉からきているようだ。由紀は「その石を抱いてきたからこそ、生きてこられた」というのだ。
 
時々碧川は短期間帰国しているらしいという情報があったが、結局再会は果さなかった。原田は、過去の亡霊から逃れるべきだと諭す。そして、ナイジェリアのビアフラで、苦しい体験をしたことがあった由紀は、ナイジェリアのビアフラに長期で出かけるというカメラマンの日比野にひかれていることに気付く。「ビアフラによろしく」とつぶやき、日比野の知らないところ(空港デッキ)で、由紀は飛行機の日比野を見送った。
 
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浅丘ルリ子の映画は「御用金」やルノー・ベルレー(「個人教授」「さらば夏の日」)と共演した「愛ふたたび」や、「男はつらいよ」シリーズ(出演4作品)など、十数本しか見ていないが、寅さんシリーズのマドンナ”リリー役”が最も印象に残る。品のあるお嬢様役もいいが、人間味のある蓮っ葉?のキャラもいい(笑)。

出演:

  テレビ放送予告

 
☆☆☆


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