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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「スピード」(1994) 再見。今見ても面白い。

 
キアヌ・リーブスサンドラ・ブロックを一躍有名にした「スピード」(原題:Speed, 1994)が、昨日BS朝日サタデーシアターで放送されていたので、劇場で見て以来、およそ20年ぶりに再見。忘れていたこともあったが、いま見直しても色あせない面白さがある。
 
1990年代初頭当時は、アクション映画の代名詞ともいわれた「ダイ・ハード」(原題:
Die Hard、1988)以来アクション映画が下火になっていたころ、「スピード」の登場で、ノンストップ・アクション映画が見直されたのだった。
 
”ジェットコースター・ムービー”として最初から最後まで、一難去ってまた一難とハラハラさせられ、キアヌとサンドラのコンビとともに、爆薬犯人を演じたデニス・ホッパーの存在感にも圧倒された映画だった。
 
          犯人は爆薬担当の元警官(デニス・ホッパー
 
今見直してみると、時速50マイル(約80km/h)以下になるとバスが爆発するという設定だけが中心の映画かと思いがちだが、そうではなく、映画の序章として、高層ビルのエレベーターに閉じ込められた13人の脱出劇が描かれ、そもそもその事件で、犯人とSWAT隊員のひとり(キアヌ・リーブス)は顔を合わせており、エレベーターからバス、さらに地下鉄へと、宿命の対決が進んでいくのだ。
 
・・・
「スピード」興行収入は、アメリカ国内で約1億2,000万ドル、全世界で約3億5,000万ドルを記録し、「ダイ・ハード以降低迷が続いていたアクション映画業界に大きな反響をもたらした。1995年アカデミー賞では2部門を受賞するなど世界的な規模で高い評価を受けた。日本でも、配給収入45億円を記録した。
 
 
(物語)
ロサンゼルスの高層ビルのエレベーターで爆発が起き、乗客が閉じ込められる。犯人は警察に300万ドルを要求。犯人は貨物専用エレベーターで、仕掛けた爆弾などの操作を行っていた。SWATのジャック(キアヌ・リーブス)とハリーは乗客を救い出したことから、その勇敢な行動で勲章が与えられた。
 
       エレベーター爆破事件で犯人とはじめて対峙するジャック(右)

 

その翌日、ジャックは犯人から電話を受けた。バスに爆弾を仕掛けたというのだ。
そのバスの番号を聞きだしたジャックは、バスの速度が時速50マイル(約80km)を超えると起動装置が作動し、50マイル以下に落ちると爆発するというものだった。犯人は、乗客を1人でも降ろすと爆発させるといい、身代金を要求。
 

   爆弾が仕掛けられたバス「2525」に追いつくジャックだが・・・。
 
ジャックは、猛スピードで車を走らせ、バスに追いつく。走行中のバスに乗り込んできたジャックを見て、自分を逮捕しに来たのだと勘違いした乗客のひとりが銃を取り出し、車内はパニックになる。誤解は解けるが、乗客の撃った弾が運悪く運転手に当たり、別の乗客アニーがバスの運転を代わりにすることになる。
 
速度を落とすと爆発するバスを運転するアニーは、ジャックの指示を受けて、高速度を保ったままバスを走らせる。ヘリコプターと連絡を取り続けながら、バスを走らせるが、途中で、道路が10数メートル寸断されているというのだが・・・。
 
・・・
手に汗握るアクションの連続だが、時計などの小道具や、監視カメラ、テレビ局を巻き込んでのVTRのダミー映像配信のトリック、緑のごみ箱に、身代金を投げ込むよう犯人が指示した意図、バスの底に仕掛けられた爆弾の取り外しのための台車の利など緊迫したサスペンスタッチの展開など、まったく飽きさせない。
 
犯人は、バスには隠しカメラを仕掛け、逐一動きをチェック。
複数のモニターで、警察などの動きやニュース番組の情報もリアルタイムで見ている。「情報化時代は便利だ」と犯人はうそぶくのだ。
 
      台車で、バスの下に潜り込み、爆薬を確認しようとするジャック
 
この映画を見ていたら、「新幹線大爆破」の設定と似たものを感じた。
一定の速度を落とすと爆発する、車両を並行させて走らせ、板で橋渡しを作り、高速走行中に人間を移動させる、など。
 
ジャックとアニーの関係の進展も面白い。
ジャックがアニーに「運転できるか」と聞くと、「免停中だけどいい?」という返事。
「どうしたの」と聞くと「スピード違反」というのがおかしい。
 
アニーが、バスの運転が予想外にうまかったので、ジャックが「運転うまいね」というと、「次は、乗っていないからね」といった掛け合いも面白い。
 
       「驚いた。運転うまいね」「(事件が起きても)次はいないわよ」
  「こんな時に結ばれても長続きしないらしいからヘンな気持ちを起こさないほうが」「そうだね」
 
      「き、き、極限状態の中の男女は・・・でなかったっけ。」「そんなこと言った?」
 
バスから脱出、生還した後「極限状態で結ばれた男女は長続きしない」といっていた二人だったが、地下鉄の脱出劇のあとは、見物客ややじ馬が大勢集まり、いちゃついた二人をみて、にやにやとしてカメラを向けていたが、お構いなしに、前言を取り消すエンディングだった(笑)。
 

サンドラ・ブロック
は、「スピード」の後、イマイチぱっとしないと思ったら、「しあわせの隠れ場所」(原題: The Blind Side、2009)ではアカデミー賞主演女優賞を受賞するほどの活躍ぶり。さらに「ゼロ・グラヴィティ」(2013)でも同主演女優賞にノミネートされ、米ピープル誌が選ぶ2015年度版「世界で最も美しい女性」ランキングで第1位を獲得している。 
 
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