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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「チャップリンからの贈り物」(2014)</span>



チャップリンが亡くなったのは1977年12月25日。
今から38年前のクリスマスの日だった。新聞に大きく報道された記憶が蘇る。

亡くなった翌年にスイスのチャップリンの墓から「遺体が柩(ひつぎ)ごと盗まれた」というのを何かで見聞きしたことはあったが、その実在事件を映画化したのが「チャップリンからの贈り物」(原題:LA RANCON DE LA GLOIRE/THE PRICE OF FAME、2014)である。原題は「名声の代償」(値段)あるいは「有名税」といったところか。

チャップリンが晩年を過ごした美しい邸宅や墓地、彼の息子や孫娘が登場し、「黄金狂時代」や「ライムライト」をはじめとした代表作の名曲や名シーンとともに、2人組の犯人のまぬけな犯行のゆくえがコミカルにつづられる。

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妻が入院し幼い娘を抱えたオスマンロシュディ・ゼム)は、とても貧しく医療費を払うこともままならなかった。刑務所から出てきたばかりの親友エディ(ブノワ・ポールヴールド)に物置のような居場所を提供する。エディが持っていた書物もすべて保存してあった。そんな中、喜劇王チャップリンが他界したとのニュースが駆け巡る。

チャップリンの遺体はスイスのレマン湖畔のお墓に埋葬された。
エディは、オスマン一家をなんとか助けたいと考えた。そこで、このチャップリンの柩(ひつぎ)を盗んで遺族から身代金をせしめようとしたのだ。親友エディから持ちかけられ、オスマンもとんでもない事態に巻き込まれてしまうのだった。

しかし犯行計画の詰めが甘かった上に運のなさも災いして、次々にボロが出る始末。追い詰められたオスマンは最後の賭けに打って出る(MovieWalker)。


      貧しい生活の中で、娘には教育を受けさせたいと願う父親とその親友だったが・・・。

 予告編

喜劇王チャップリンの遺体を誘拐?!
全世界を駆けめぐった驚愕のニュースの正体は、ドジでマヌケな二人組のとんでもなくズッコケた犯行劇だった・・・。

実際に起きたまさかの事件が、チャップリン遺族の全面協力を得て映画化
実際に住んだ美しい邸宅や墓地をロケ地に、チャップリンの息子や孫娘が当時の家族役などで特別出演。


             サーカスでの道化役のシーンは「ライムライト」へのオマージュ。


「黄金狂時代」「街の灯」「ライムライト」など往年の名画名曲名シーンを散りばめ、とことんツイていない人間たちのコミカルな大騒動を、巨匠ミシェル・ルグランの美しい音楽に乗せて描いた本作は、フレンチテイストが香る現代のチャップリン映画のようでもある。
 
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1970年代が舞台ということで、犯人の要求はスイス・レマン湖畔の公衆電話からだった。携帯電話もなく、チャップリン家では、警察が待機して、オープンリールのテープデッキで電話の声を録音していた。

レマン湖周辺の公衆電話は、2百数十所。犯人は、必ず次の指示を出すために公衆電話に現れると見て、そのすべての公衆電話に2名ずつ警官が待機するという大掛かりな作戦。電話ボックスに入っていく犯人らしき人物は、直ぐに特定されてしまう。

捕えられた犯人二人に裁判でくだされた判決とは・・・。
判決の説明がユニークだった。タイトルに大きなヒントがあるのだ。

チャップリンの邸宅の庭には、日本のサクラが植えられていたことも映画で知った。
サーカス一座の話も登場するが、職がない犯人の男の一人は、サーカスで働くことを勧められるが、サーカスの女性オーナーに「”アラビアのロレンス”を読んでいたら、ラクダのコブは二つだと書いてあった」などというのも面白い。

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チャップリンからの贈り物」
(原題:LA RANCON DE LA GLOIRE/THE PRICE OF FAME)
・エディ・リカルト(刑務所から出所したばかりの男)/ブノワ・ポールヴールド
オスマン・ブリチャ(エディの古くからの友人)/ロシュディ・ゼム
・(オスマンの娘)/セリ・グマッシュ
・ローザ(サーカスの美しい女性オーナー)/キアラ・マストロヤンニ
・ジョン・クルーカー(長年チャップリンに仕えた秘書)/ピーター・コヨーテ
・ヌール(オスマンの妻)/ナディーン・ラバキー
・マラタヴェルメ警部/グザヴィエ・マリー
・警部/アーサー・ボーヴォワ
チャップリン夫人/ドロレス・チャップリンチャップリンの孫娘)
・サーカスの支配人/ユージーン・チャップリンチャップリンの息子)
・ミスター・ロイヤル/グザヴィエ・ボーヴォワ
オスマンの同僚/アデル・バンシエリフ
・ソーラ医師/オリヴィエ・ラブルダン
・病院秘書/マリリン・カント
・検事/フィリップ・ロダンバッシュ
・弁護士/ルイ=ド・ドゥ・ランクザン
・銀行家/ヴァンサン・オーベール
音楽:ミシェル・ルグラン
2014年/フランス/115分/DCP/スコープ/ドルビー5.1ch
配給:ギャガ

映画は、昨年の7月からミニシアター系で公開された。
サーカスの女性オーナーを演じるキアラ・マストロヤンニは、名前からもわかるように、マルチェロ・マストロヤンニカトリーヌ・ドヌーブの娘で女優。どうりで、ドヌーブにも似て美形だった(笑)。

27年間、チャップリンに仕えた秘書ジョン・クルーカーは、かつてノルマンディー上陸作戦でイギリスから上陸した兵士だったという経歴の持ち主で、身代金を要求してきた犯人に対しても、なんらおそれは感じないと堂々としていた。演じるピーター・コヨーテという俳優がなかなかいい。主人たるチャップリンが「再び脚光(ライムライト)を浴びる時に、そばにいなければなりません」と身代金の引渡しに車で単身、対応すると申し出るのだ。



墓を何度も掘り返すシーンは、映画「メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬」(原題:The Three Burials of Melquiades Estrada、2005)のようでもあった。

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