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<span itemprop="headline">映画「ジェフ」(1969)アラン・ドロン主演。</span>






さらば友よ」(1968)のジャン・エルマン監督&フランソワ・ド・ルーベ音楽によるフイルム・ノワール映画「ジェフ」(原題:Jeff, 1969)を40数年ぶりに再見した。製作はアラン・ドロン自身が担当した。

日本では長い間、ビデオ化もDVD化もされていなかったが、今年初めGH字幕さん自身で字幕をつけ、その記事を発見、密かに目をつけていたところ、その後GH字幕さんからDVD(非売品)を送ってもらっていた作品。いわば超レアな作品の1本ということになる。





1970年頃は、アラン・ドロン出演映画とあれば、なんでも見に行った時期。
ジェフ」もその中の1本。記憶というのは曖昧でジェフ=ドロンと思いこんでいたが、ドロンは、仲間のボス・ジェフの手下の一人ローランを演じ、結局、仲間割れで殺されてしまった。ミツバチに人が襲われるシーンだけは鮮明に記憶にあった。

当時「ジェフ」に出演していたミレーユ・ダルクは、とくに美人というわけではなく、やせぎすであまり魅力を感じなかった。しかし、今見ると、見方も変わって、ドロンの長年の愛人というだけあって?魅力的に思えた(笑)。

今回は収録されていたTV吹替音声(ドロン=野沢那智)で見た。
エバミレーユ・ダルク)の声は、数々の著名女優の吹き替えでお馴染みの武藤礼子で抑えた声がよかった。武藤礼子といえば、ヴィヴィアン・リー(「哀愁」)を始めジュリー・アンドリュース(「サウンド・オブ・ミュージック」)、エリザベス・テイラーなど多くのハリウッド女優の吹き替えをした。

詳細はGH字幕さんの記事で:http://blogs.yahoo.co.jp/gh_jimaku/27777981.html



・・・

パリの暗黒街の切れ者ジェフ(ジョルジュ・ルーキェ:写真)は仲間五人と共に宝石商を襲い多額のダイヤを奪った。その後ジェフは宝石を換金するためベルギーの故買商グロートのもとにとんだ。アメリカのギャング映画のような荒っぽさではなく、紹介によりアポイントを取って、相手に近づき、大胆な犯行に及ぶというもの。


ジェフはそのまま姿を消してしまい、4日後仲間たちの待つボクシング・ジムにはあらわれなかった。ディアマン(フレデリック・ド・パスカル:写真)をはじめ仲間たちは、ジェフが裏切って宝石を持ち逃げしたのではと疑い始めた。

最初こそ「待つ時間は、時間が経つのが遅いな。来ないと思っちゃいけねえ。金だって女だって待つのは辛いもんだ」だったが、仲間の一人が「いくら待たされても平気だというのか」とローラン(アラン・ドロン)に問い詰めると「ああそうさ。気にもしていない」と、ローラン一人だけは、仲間と対立し「待つだけだ」とジェフを信じるというのだった。

遅れた時間が4時間30分を過ぎたところで、ディアマンは「1ラウンドはみんなで勝った。2ラウンドはジェフだ。次はみんなで勝負をつけないか」と提案するのだった。

ディアマンたちは、ローランが応じなかったため、ローランに一人見張りをつけて、ジェフの情婦・エバミレーユ・ダルク)から、ジェフの居所を聞きだそうとエバの家に向かった。その頃、ローランは見張りを隙を見て倒し、エバのもとにかけつけたが、エバは拷問のため傷ついて倒れていた。ジェフを信頼する二人は、ジェフの行方を求めてベルギーへ向かった。

その後をディアマンたちが追ってきた。ディアマンたちに命をねらわれる危険な旅を続けるうち、ローランとエバは互いに魅かれ合い結ばれた。しかし、朝エバが目覚めると、ローランは「見はらし台で待つ、話したいことがある」というメモを残して立ち去ったあとだった。

茫然としたエバの前に、ディアマンとその仲間でローランに殺されたグロートの夫人(シュザンヌ・フロン)があらわれ、夫人は「夫は殺された。ジェフとローランはグルなのよ」と恐しい告白をした。驚愕したエバは、ディアマンと見はらし台に向かった。



そこには、エバへの愛からジェフを殺した、ローランが待っていた。

抱き合うエバとローラン。再会の喜こびもつかのま、ローランは、ディアマンの手で射ち殺されてしまう。未練を残して倒れるローラン。エバの愛も終りを告げたのだった。



上の写真は、「ジェフ」のスチル写真でよく登場するが、ミツバチの売人のところで、銃で撃たれた売人が、相手を倒すには、ミツバチの巣箱を撃って、窓ガラスを撃ち、ハチが家に入るようにしろ、というので銃を構え狙いを定めたシーンである。

アラン・ドロンは、「サムライ」でも、この「ジェフ」でも寡黙でセリフは極端に少ない。
エバに対しても、言葉は少ないが、相手を見つめるだけ。水も滴るドロンの全盛期の作品で、無言の表情でも哀愁をにじませていた。

フランソワ・ド・ルーベの音楽は、時には、緊張感を煽るような「ザ!ザ!ザ!・・・」という途切れ途切れの音楽で引きつけ、場面を盛り上げていた。

「ジェフ」(原題:Jeff,1969)
脚本:アンドレ・G・ブリュネラン
製作:あらん・ドロン
撮影:ジャン・ジャック・タルベス
音楽:フランソワ・ド・ルーベ
製作国:フランス
92分


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