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映画:歴史的名作のリメイク「ベン・ハー」が8月(米国)公開。

 
いまさら映画史に燦然と輝く金字塔の映画のリメイクか? という気がしないでもないが、MGMと米パラマウント・ピクチャーズのリメイク版「ベン・ハー」が、今年8月に全米公開される。昨年秋の時点では2月の予定だったが半年延期となった。
 
公開を延期したのは、昨年公開の「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」と2014年公開の「ミュータント・タートルズ」などはいずれも8月の夏に公開されてヒットしたもので、ヒットが見込めるのは夏の公開が最も適していると判断したようだ。また、今年の夏には、オリンピックも開催されることから、宣伝・広告にとって最高の環境になることも大きいようだ。
 
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リメイク版最新作「ベン・ハー」では、テレビドラマ「ボードウォーク・エンパイア 欲望の街」や「アメリカン・ハッスル」などに出演したジャック・ヒューストンが、トビー・ケベル扮するメッサラの裏切りよって奴隷にされたユダヤの王子を演じる。
 
ジャック・ヒューストンという名前からもわかるようにあの名監督・ジョン・ヒューストンの孫にあたる。共演にはベテラン脇役俳優のモーガン・フリーマンなどが出演。
 
 
 
監督は「ウォンテッド」のティムール・ベクマンベトフ
 
2016「ベン・ハー」予告編
 
2013年にMGMが、著作権が消滅し公有財産となったルー・ウォーレス著の1880年の小説「ベン・ハー)の続編となるクラークによる脚本を獲得し、リメイク版「ベン・ハー」のプロジェクトは始まった。
 
 
2016年版のストーリーは、1959年の映画「ベン・ハー」よりも前にさかのぼり、ユダヤの王子ジュダ=ベン・ハーエルサレムの商人、そしてベン・ハーの子ども時代の友人でローマ軍団の部隊長として故郷に戻りベン・ハーの家族を裏切るメッサラが中心となる。
 
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1959年の「ベン・ハー」は、古代ローマが舞台で、ウィリアム・ワイラーが監督を務め、チャールトン・ヘストン、スティーヴン・ボイド、ジャック・ホーキンス、ヒュー・グリフィスらが出演し、アカデミー作品賞を含む11部門でのアカデミー賞を獲得
 
実は「ベン・ハー」は1925年に映画化されており、ラモン・ノヴァロとフランシス・X・ブッシュマンが出演し、同じく大成功を収めている。
 
■「べン・ハー」のこれまでの映画化。
①「ベン・ハー」(1907):
15分のサイレント映画。戦車競走がメイン。カナダのシドニー・オルコット監督。
②「ベン・ハー」(1925):
エキストラ12万人、サイレント映画で空前のヒット。興収350万ドル(当時)は、サイレント映画史上3位。30年代に音声バージョンが公開。
③「べン・ハー」(1959):
イリアム・ワイラー監督の世界的名作。アカデミー賞11部門授賞。1925年版の戦車シーンをモデルに映像化。通常、”ベン・ハー”といえばこの作品。
④「ベン・ハー」(2003):
ビデオ用アニメ映画。チャールトン・ヘストンベン・ハーの声を担当。
⑤「ベン・ハー」(2016):
ベン・ハーの宿敵メッサラが中心に描かれる。
 
イリアム・ワイラー監督の「ベン・ハー」(1959)は70ミリ大画面での、奴隷船の槌音、戦車競走の度肝を抜く爆音が脳裏に焼き付いているが、57年の時を経て、2016年版は、CG技術も駆使して大迫力間違いなしとは思うが、「スーパーマン」「猿の惑星」などと同様に、”リブート”(再生)作品として見てみたい。