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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「砂の器」(野村芳太郎監督の音楽と画へのこだわり)

きょう付けの読○新聞のネット配信版「YOMIURI ONLINE」を見ていたら、「名言巡礼 映画「砂の器」から 島根県奥出雲」という見出しがあった。「砂の器」とあっては花咲舞でなくても”宣伝部長”が黙ってない。出雲は一度は行ってみたいが・・・。
 
  
「古今の名作に登場する珠玉の言葉、そこにまつわる土地の風土を多彩に描きつつ、舞台となった風景を紹介します。今回の名言は映画「砂の器」から、「宿命とは、この世に生まれて来たことと、生きているということである」、島根県奥出雲を紹介」とある。
 
 
 
 
 
永久保存版「砂の器」という本が手元にある(ギドラキュラさんからのプレゼント)。
この本の中にも、撮影秘話や野村芳太郎監督の演出ノートなど興味深い記事が多い。
 
 
 


 親子が放浪の旅をした四季折々の風景。
 あるときは、凍るような日本海の雪の季節。
 あるときは、明るい桜の季節。そして、ついに
 親子は出雲地方の「亀嵩」にたどり着く・・・。
 
この本の中で、最も興味深かったのは、監督の演出ノートかもしれない。
そこにはこう記されている。
 
○此の映画のポイントは・・・。
此の映画の成功失敗の鍵は①に音楽、②に画の面白さである。音楽に関しては、我々はなかなか介入しにくいが、それでも積極的に意見を云うことで参加せねばならない。画の面白さに関しては100%我々の責任である。
 
○此の作品のテーマについて。
この作品のテーマは、映画のラストシーンが示している如く、親と子とのかかり合い・・・その宿命である。(以下省略)。
 
 
 
野村芳太郎監督の演出ノートなどを見ると監督の気迫が今も伝わってくる。
黒澤明の松竹作品「醜聞」「白痴」で助監督を務め黒澤から「日本一の助監督」と評価された。1952年に「鳩」で監督デビューした。
 
砂の器」の音楽を聴くたびに、胸が締め付けられ、映画を見た感動が、40年を経た今日でも、よみがえるのである。
 
42年前の映画で、映画に出演した俳優の多くはもはやこの世にいない。
丹波哲郎 (今西栄太郎:警部)(1922-2006)・・・もう亡くなって10年経つのか。
加藤嘉 (本浦千代吉)(1913-1988)・・・「そそ、そ、そんなシト、知らねぇ」
緒形拳 (三木謙一:巡査)(1937-2008)・・・「あげな思いをしてきた親と子だよ。く、くびに縄つけてでも引っ張ってくから。来い、秀夫!」
笠智衆 (桐原小十郎:老人)(1904-1993)・・・「そういえば、こんなこともありましたな。親と子がいて、子供のいない三木巡査は・・・」
■監督・野村芳太郎 (1919-2005)
音楽監督芥川也寸志 (1925-1989)
 
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