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<span itemprop="headline">映画「キング・オブ・マンハッタン 危険な賭け」(2012)</span>



キング・オブ・マンハッタン 危険な賭け」(原題:Arbitrage、2012、日本公開2013)を見た。リチャード・ギア主演のサスペンス・ミステリー。原題のArbitrageとは、裁定取引のこと。この直訳では、意味がわかりにくいが、邦題もイマイチかも。「危険な情事」+「華麗なる賭け」÷2という印象で(笑)。

ニューヨークを舞台に、一度はマネービジネスで成功を収めたものの、投資の失敗で巨額の損失を抱えてしまった男の運命を描く。主人公の妻を演じるスーザン・サランドンのほか、ティム・ロスら名優が顔を揃える。監督は本作が初の劇場用長編ドラマ作となるニコラス・ジャレッキー。

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テレビのインタビューを受けるロバート・ミラー(リチャード・ギア)は、「5文字で世界は、回っている。M-O-N-E-Y だ」と、成功者特有の自信に満ちた表情で語る。

飛行機で移動するミラーと部下の会話は「旅の目的は、一にも二にも契約(サイン)だ」だった。

ミラーは、ニューヨーク在住の投資会社の大物。その日、何も契約できずに帰宅した彼を待っていたのは、家族全員からの60歳の誕生祝いだった。

「60年たって、宝物は何かといえば家族だ」と自宅では良き家庭人としての顔を見せるロバートだったが、ディナーの後、“仕事に行く”と妻のエレン(スーザン・サランドン)に告げて向かった先は、愛人ジュリー(レティシア・カスタ)の家。

フランス人のジュリーは、彼と妻が設立した基金が出資するギャラリーのオーナーだった。翌日、借金4億1,200万ドルの返済を延期してもらおうと、ジェフリー(ラリー・パイン)のオフィスを訪れるロバート。

だが、ジェフリーは“明日までに返済しろ”と、強硬な態度を見せる。
実はロバートは、ロシアの銅山への投資で大きな損失を出し、スタンダード銀行への会社売却を目論んでいた。

ところが、その代表メイフィールドは、夜の会合にも現れない。
焦燥感で眠れなくなったロバートは、深夜にジュリーを誘って自動車で別荘へ向かうが、途中で居眠りして事故を起こしてしまう。


        ロバート(リチャード・ギア)は”危険な賭け”から逃げ切れるのか・・・。

ジュリーは即死し、車は爆発炎上。間一髪、脱出したロバートは、近くの公衆電話でジミー(ネイト・パーカー)を迎えに呼び、事故の件を口外しないよう口止めする。

ところが、刑事のブライヤー(ティム・ロス)が、事故現場の公衆電話の傍で車に乗り込む男を目撃。その男と事故の関連を疑うブライヤーは、ロバートにジュリーとの関係を問い質すと、さらにジミーにも接近。


        ブライヤー刑事の(ティム・ロス)は、犯人ロバートに迫るが・・・。

黙秘する彼に、司法妨害で起訴される可能性があると迫る。
恩人であるロバートと真実との間で板挟みになったジミーに与えられた猶予は24時間。 一方、会社の最高投資責任者である娘のブルック(ブリット・マーリング)は、4億1,200万ドルの不明金と二重帳簿に気づき、ロバートを詰問。


   最高投資責任者で実の娘のブルック(ブリット・マーリング)は父の不正に気づくが・・・。

未だメイフィールドと連絡が取れず、八方塞がりとなったロバートの破滅の時は、刻々と迫っていた・・・。

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大富豪といっても、自動車事故で愛人を死なせ、それを隠蔽するために、かつて助けたことのあるハーレムに住む黒人に電話をして、尻拭いをさせようとするミラーが、追い詰められていくところは引き込まれるが、最終的に法の裁きから逃れてしまうというのは、納得ができない結末だが・・・。


           大富豪の妻役のスーザン・サランドンは貫禄たっぷり。

大富豪のロバートの妻エレンを演じるスーザン・サランドンは、ロバートよりもさらに上を行くしたたかさだった。エレンは、慈善事業家で、夫に定期的に莫大な寄付を求めてくる。

会社が、にっちもさっちも行かない苦境の時にもだ。
「いつまで稼ぐつもり?お墓までお金を持って行く気?たった200万ドル(2億2,200万円)よ」というのだが、ロバートは、「お金は大事だ。3ドルあれば、美味しいスープが飲める」だったが、最終的には、家族を裏切り、犠牲にした代償(Price)を支払うことになるロバート・・・。事件の当夜、妻が「夫は家にいた」と証言する代わりに寄付を白と迫るエレンは、「脅迫か」というロバートに「交渉だ」と言い切る妻の断固たる要求に、決断を迫られるロバートだったが・・・。最後にとったロバートの行動はいかに・・・。

ロバートが犯人と断定して、逮捕しようと追い詰める執拗なブライヤー刑事(ティム・ロス)もなかなかいい。ただ、裁判を有利に進めるために写真の偽造が発覚してしまい、裁判長から、ロバートに関する裁判はNGと言い渡されてしまう。「金持ちのクソ野郎からボロが出るまで待てというのか」という捨て台詞も理解できないことはないが。

あまり期待もせずに見たら、なかなか面白かった。

☆☆☆

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