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<span itemprop="headline">★NHKスペシャル:「作家 山崎豊子~戦争と人間を見つめて~」を見る。</span>



NHKスペシャル作家 山崎豊子~戦争と人間を見つめて~」を見た。
新聞記者から作家に転じた山崎豊子(やまさき・とよこ)の大作を生み出した背景などを、関係者の取材や、映像化された作品で主演した仲代達矢唐沢寿明本木雅弘などの俳優や、秘書などを通して、人物像に迫っていた。

「戦後の日本社会の暗部をえぐる数々の大作を世に問い、おととし、89歳で亡くなった作家・山崎豊子重厚な作品世界の土台となったのは、膨大な取材だった。


             2010年10月~放送されたテレビドラマ「不毛地帯

ひとつの作品を完成させるのに、200人もの綿密な取材を行い「不毛地帯」の主人公と言われた瀬島龍三などには100時間ものインタビューを行ったほか、「大地の子」の取材では、当時の中国・国家主席とも会見して、全面的に中国国内の取材協力も得ていたとは・・・。

運命の人」では、登場人物の中心者・西山・元記者にも100時間を越える取材を行った。沖縄返還の裏に隠された、日米の秘密文書の存在を公にしたことで、職を追われた西山・元記者も、山崎豊子の存在によって、30年後の今日、80歳を超えて再び沖縄問題への取り組みを開始したことも語られている。


                 2012年1月~放送の「運命の人」

原作で「国家公務員の女性と情を通じ機密文書を持ち出した」とあることについて、西山は「世間ではそういう目で見るではないか」と山崎に厳重に抗議をしたというが、山は、一部創作を加えることにより、読者は付いてくる、とこれまでの経験で言えると自信を持って回答した。

山崎作品の主人公は、誰もが敗戦を明視し、自らの人生を厳しく律していたという。50年以上、山崎の作家活動を支えてきた秘書は「すべての主人公には、山崎の“かくあるべし”という理想が込められていた」と追想

番組では、残された600本もの取材テープから作品群を読み解き、山崎が心血を注いで紡ぎ出した作品の深層を探っている。


映像化された数々の作品で主演を務めた仲代達矢による朗読や、「白い巨塔」「不毛地帯」の主人公を演じた唐沢寿明、「運命の人」の主人公を演じた本木雅弘の証言を交えながら、戦争を経験した日本人の「戦後の生き方」を問い続けた山崎のメッセージを凝視していた。「すべての不幸は戦争から始まる」という言葉は説得力があった。

中国残留孤児たちへの経済的支援も私財を投げ打って続けている様子も伝えられた。山崎豊子のような骨太の作品を生み出す作家は、現代においてはもはやいないような気がする。

山崎豊子の作品でお気に入りは以下のような作品。
映画:①「白い巨塔」②「不毛地帯」③「華麗なる一族」④「沈まぬ太陽」⑤「ぼんち」
ドラマ:①「不毛地帯」②「女系家族」③「運命の人」④「華麗なる一族」⑤「白い巨塔

追加:

 不毛地帯」(1976)



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