中年男4人と女ひとりが、亡くなって黒の額縁に収まっている”ぶっさん”という人物について、懐かしがって話をしていると、ピザの配達人(岡田准一)がやってくる。
この配達人が、”ぶっさん”にそっくりだというので、5人は「ぶっさんだ」と驚く。
ピザ配達人は、なんのことかわからず、戸惑うが、ピザ料金6,000円を回収する。(ちなみに、5,000円札の肖像画は樋口一葉(2004年11月1日発行)、1,000円札は夏目漱石だった。2004年11月1日に、野口英世の絵柄が新たに発行となった。)紙幣の絵柄が変更になったことで、映画の中で、一般人は、ホンモノかどうか見分けが付かないからと、コピー機で偽札を作るというシーンがあった。
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きょう集まった中年の一団は、ぶっさんの命日に集まった”木更津キャッツアイ”と呼ばれる地元野球チームの元メンバー(バンビ、マスター、アニ、うっちー)とモー子だった。
そして、30年前の出来事を回想する。
その夏、半年毎に余命半年を宣告され続ける、21歳のぶっさん(岡田准一)は、山口先輩(山口智充:ぐっさん)がオープンさせた韓国パブでホステスのユッケ(ユンソナ、かわいい!)と出会い、伝説の赤い橋をふたりで渡ったことから彼女に恋をしてしまう。
そして、地上げ屋に狙われている孤児院”甘えん坊ハウス”を救うため、地元・木更津で大規模なロック・フェスティバルの開催を計画する氣志團(氣志團)に前座を務めるよう依頼されたぶっさんは、ステージでユッケにプロポーズすると息巻くのだった。
ところが、そんな木更津に偽札が出回る怪事件が発生。
それは、特殊メイクで死んだ筈の木更津の守り神的ホームレス、オジー(古田新太)になりすました、美礼先生(薬師丸ひろ子)の高校時代の同級生で刑務所から出所して来たばかりの村田ジョージ(内村光良)こと”微笑みのジョージ”の仕業だった。
この事態に、キャッツアイの5人は偽札の原版を奪取するも、舟で流され絶海の孤島へ。一度は、そこの黒モー子率いるアマゾネス軍団と一緒に暮らすことも考えるのだが、木更津へ戻り新曲を披露して立派にステージを務めあげる。
お陰で、微笑みのジョージも改心し警察に逮捕され、ぶっさんのユッケへの気持ちも通じ、木更津の熱き夏が終わるのだった(キネマ旬報データベースより)。
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岡田准一は、この映画の公開年(2003年)に映画デビュー。いきなり存在感を示していた。俳優のキャリアとしてはドラマ出演(1995年~)の経験があったが・・・。
先日テレビを見ていたら、高倉健も亡くなる直前に、「岡田准一は、気骨がある」という発言をして期待を寄せていたという番組を見た。どの映画でも、全力で取り組む姿勢に好感が持て、評価されているようだ。ジャニーズ所属俳優・タレントでは抜きん出ているような印象だ。
「木更津~」は、おふざけ、ドタバタ的なコメディ要素が多いが、場面がテープの巻き戻しのように現在から過去に倍速でフラッシュバックされて戻るなど新しい試みが見られた。場面の切り替わりは、野球にたとえて、「5回裏」「7回表」といったことばが現れる。
渡辺いっけいが、なぜか英語を話し、ゴミを捨てないように叫んでいたりする。
ゴミ袋の山が集まって、ゴジラのような怪獣”モンスター・ゴミンゴ”が登場するが、気が弱い怪獣らしく、人に危害は加えない。ゴミンゴに捕まえられるユッケ(ユンソナ)は、まるでキング・コングとナオミ・ワッツだ。
床屋の主人、小日向文世は、髪がふさふさ。
ワンシーン登場のケーシー高峰は、大金持ちの胡散臭い人物のようだが、相変わらずの下手なダジャレ。若い男のマッサージをしていたが「多少は、声を出して”あんあん”と言ってみて。外は雨だから。これを医学用語では、”ダイアン・レイン”というの。(受けるのは)無理だったかしら」。
ぶっさん(岡田准一)が通う病院の医師(坂井真紀)は、ぶっさんに余命を聞かれても、いつも「あと半年」としか言わないのがおかしかった。
支配人が、高級酒のボトルを入れると、サービスも違うと客に耳打ち。
客は、「ほんと、じゃあ」と注文する。「韓国パブ」の支配人に扮しているのが阿部サダヲで、マイクを握って、「ハイ、ボトル1本、入りましたァ~」と叫ぶところなど、本物のキャバレー店長も真っ青。
キャッツアイの一軍が漂流した島(一体どこや?笑)にはアマゾネスがいた。
島のボス・黒モー子に扮しているのが酒井若菜。「やまくらさん」という日本人から日本をを教えられたようで少し日本語を話す。
ユンソナがキュートだった。
こういう映画は、理屈ではなく、バカバカしさ、ユーモアを楽しむ映画のようだ。
☆☆☆
(全編YouTubeでも見られるようだ:ただし画質は・・・?)
→「木更津キャッツアイ 日本シリーズ 2003 Full Kisarazu Cat's Eye Nihon Series
Full」でググってみては。
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