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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「スタンド・バイ・ミー」(1986)</span>




1980年代は、映画を見ることが少なかった時代で、見逃していた「スタンド・バイ・ミー」(1986)を見た。

中年に差し掛かった男が、30年も昔の少年時代の懐かしい記憶を振り返る青春ロードムービー。原作はスティーブン・キングで、珍しく非ホラー系の作品である。

四輪駆動車の運転席で物思いにふけるひとりの男、作家ゴーディ・ラチャンス(リチャード・ドレイファス)。ゴーディが12歳の時の遠い過去の日を思い起こすきっかけになったのは、ある新聞記事に目を止めたことだった。記事には、“弁護士クリス・チャンバース刺殺される”とあった。

・・・
時は1959年の夏、オレゴン州キャッスルロック。人口1,281人の小さな町。
12歳のゴーディ(ウィル・ウィートン)は、文章を書くことに才能の片りんをのぞかせる感受性豊かな少年。

ゴーディには春に小学校を卒業以来、いつも一緒の3人の仲間がいた。
リーダー格のクリス(リヴァー・フェニックス)、大きなメガネをかけたテディ(コリー・フェルドマン)、ちょっとスローなバーン(ジェリー・オコネル)だ。少年たちにとっては、キャッスルロックが全世界だった。



性格も個性も違う4人だが、木の上に組み立てた小屋の中に集まってはタバコを喫ったり、ワイ談をしたり、少年期特有の仲間意識で結ばれていた。

そんな彼らもそれぞれ家庭の問題をかかえていた。
ゴーディは、出来のよかった兄(ジョン・キューザック)の事故死以来、両親がショックで立ち直らず、彼を邪剣にしていた。クリスは、アル中の父、グレた兄という家庭環境の中で将来に不安を感じていた。給食費をくすねたと、泥棒呼ばわりされていた。また、テディは、ノルマンジー作戦の英雄だったが今は精神を病んでしまっている父へ屈折した想いを抱いていた。その父親ん対して、息子の耳を焼こうとした”くるくるパー”と悪口を言われると泣き出すテディだった。

ある日、バーンが耳よりの情報を持ってきた。
ここ数日、行方不明になって話題となっている少年が、30キロ先の森の奥で列車にはねられ、その死体が野ざらしになっているというのだ。バーンはそれを、彼やクリスの兄たちがメンバーとなっている、エース(キーファー・サザーランド)をボスとする不良グループの会話から盗み聞きしたのだ。

死体を発見したら町の英雄になれる!
キャッスルロックという小さな世界しか知らなかった少年たちにとって、それは初めて体験する大冒険だった。



テディが走ってくる列車の前に立ちはだかろうとしたり、鉄橋を渡ってる時に列車に追いかけられたり、また、沼でヒル攻めにあったり、この旅は少年たちにとって度胸だめしの性格を帯びていた。12歳という小学校最上級生徒たちだが、タバコをプカプカとふかし、「食後の一服は最高だ」などと大人びたことをいう。

野宿の夜、交代でクリスが持ってきた45口径の拳銃を手に見張りをする。
クリスはゴーディと2人きりになった時、自分の将来に希望はないが、ゴーディのものを書く才能を何とか守ってみせると優しく語りかける。

翌日、4人はついに死体を見つけた。
だが、そこヘエースたち不良グループが死体を横取りしようと現われた。
テディとバーンは逃げ出すが、クリスは毅然とした態度で立ち向かった。












怒ったエースはナイフでクリスを刺そうとした瞬間、ゴーディが拳銃をエースに突きつけた。少年たちの気迫に押されてエースは「この借りは絶対に返すからな」と捨て台詞を吐いて退散した。

冒険は終わった。4人はそれぞれ帰路につく・・・。
以来、バーンとテディは徐々に仲間から離れていくようになった。
その後、クリスは一念発起して弁護士になり、ゴーディは作家になったのだった。今、ゴーディはあの時のような友だちを2度と持つことはなかった、と思い出にひたるのだった。

・・・
「24」のキーファー・サザーランドが悪ガキのリーダーを演じていたほか、ジョン・キューザックも出演している。リヴァー・フェニックスは、この映画で注目されたあと、1988年の映画「旅立ちの時」で、アカデミー賞助演男優賞にノミネートされるなどスターダムにかけあがって行き、1991年の「マイ・プライベート・アイダホ」では、ヴェネチア国際映画祭の男優賞を受賞。しかし、1993年に、ヘロインとコカインの過剰摂取が原因で心不全で死亡した。23歳だった。

この映画の最後にかかる”Stand By Me (ぼくのそばにいてくれ)♪”のテーマ曲は、あまりにも有名。

1時間28分の、少年時代を回顧する青春映画で、公開当時、一定の世代以上のおっさん世代に受けたようだ。子供時代の遊び仲間などの記憶は郷愁を呼び重なる部分も多い。1960年前後のアメリカの曲も懐かしさを呼ぶ。

スタンド・バイ・ミー (1986、日本公開1987)
脚本:ブルース・エヴァンスレイノルド・ギデオン
プロデューサー:アンドリュー・シェインマンブルース・エヴァンスレイノルド・ギデオン
音楽:ジャック・ニッチェ 美術:デニス・ワシントン

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