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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">ドラマ「紙の月」(1-5話完結)一気に見る。</span>

今年1月にNHKの夜10時(=ドラマ10)に5回にわたって放送された原田知世が主演のドラマ「紙の月」(全5話)を一気に見た。
 

 
今年の東京国際映画祭に日本映画として唯一出品された宮沢りえ主演の映画版「紙の月」が11月15日からロードショー公開されるので、その前に駆け込みで見た。

原作は「八日目の蝉」などの角田光代の「紙の月」(角川春樹事務所) 。
脚本は、篠絵里子、音楽は、住友紀人が担当。
主題歌「子守唄」は、マイア・ヒラサワ、 演出は、黛りんたろう、一色隆司。

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女子校時代の友人のアラフォー3人の、3者三様の生き様がリアルだった。
梅澤梨花原田知世) は、友人の勧めで、わかば銀行でパートとして働き始める。
ある日、銀行の上得意である年配で偏屈の平林孝三(ミッキー・カーチス)に呼び出された梨花は、たまたま孝三に金を借りにきた孫の光太(満島真之介)と出会う。
 
自分にあまり興味を抱かない会社員の夫・正文(光石研)と表面的には、安定した生活を営んでいた。夫は、たかが主婦のパートだからどっちでもいい、と所詮パートだからと何も変わらない、と「パートにしては」とか「パートと違って、こっちは忙しい」とか、とかく気に障る言動が多い。そうした小さな積み重ねが、後に大きな溝となっているとも知らずに・・・。
 
正義感の強い平凡な主婦の梨花は、年下の大学生・光太と出会ったことから、金銭感覚と日常が少しずつ少しずつ歪んでいき、「私には、ほしいものは、みな手に入る」と思いはじめる。
 
光太とはホテルのスイートに連泊し、高価な買い物をする。
光太が、200万円も借金をしていることを知ると、それを工面するために、ついには顧客のお金に手をつけてゆく・・・。
 
梨花は、探偵を雇って、光太に若い恋人がいると知った後も、光太との関係を続けていた。そんな折、正文が単身赴任を終え、上海から帰国することが決まる。しかしもはや夫婦での生活を想像できない梨花は、光太との未来に希望を託すが、若い恋人と一緒にいる光太から会うことさえ拒否されてしまう。そして、わかば銀行に監査が入ることが決まった。10日間の休みをもらった梨花は、海外逃亡を企てる。
銀行監査により、横領が発覚、わかば銀行の契約社員・梅澤梨花(41歳)の約1億円横領事件は、大きく報道されることになった。       
 
 
主な出演者:
梅澤梨花 41歳(原田知世
夫の何気ない言動に傷つけられてきた主婦。銀行のパートに出たことで、ようやく居場所を見つけられたと思ったが、かえって夫婦の溝は深くなる。そんな時に出会った光太から「あなたは素敵です」と言われ梨花は大きく変わっていく。
 
岡崎木綿子(水野真紀
梨花の高校時代の友人。スーパーでは、タイムセール時間を待ち、風呂も水道料の関係で、シャワーを夫に半ば強制する。娘には、夕食のひとりあたりの金額を夫に聴かせる(「きょうの晩御飯は一人あたりいくらでしょう?」「100円」などというのが日課になっていた!そうした倹約などが原因で夫や娘との関係がギクシャクし始める。

中条亜紀(西田尚美
梨花の高校時代の友人。買い物依存症が原因で離婚し、一人娘の親権を失う。

平林光太(満島真之介
平林孝三の孫で、祖父の家で出会った梨花の飾らない性格にひと目ぼれしてしまう。梨花に経済的な援助を受け、アムステルダムの旅行費用も出してもらうが、やがて、重荷になり、「開放して欲しい」と申し出る。梨花が、自分に経済援助をしているのは、裕福に育った梨花が、高校生時代のボランティアで、アフリカの恵まれない子供たちに寄付活動をしていたように、自分に対してそうしているのだと理解する。

平林孝三(ミッキー・カーチス
大地主でわかば銀行の上得意。息子や孫には一切お金を渡さない偏屈な性格。
銀行の担当窓口である梨花を、食事などに誘うが、丁重に断られ、ますます偏屈度を増す。
 
名護たま江(冨士眞奈美
梨花の顧客で梨花のことを深く信頼しているが、やがて痴呆症を発症してしまう。

梅澤正文(光石研
梨花の夫。実業家だった梨花の実家にコンプレックスを持つ。
自分中心で、繊細さにかけ、梨花の考えなどに関心を示さず溝が深まっていく。
 
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原田知世の映画は、若い時代の作品をいくつか見ているが、近年はあまり見ていなかったが、この映画では、アラフォー女性で、人当たりがよく、銀行の営業として、客からは絶対の信頼を得ていたのだが、不妊、夫との溝、若い愛人との密会などで、1億円の横領に走り、歯止めがきかなくなってしまう人妻をリアルに演じていた。
 
共感できるところはないが、原田知世の美貌が光った。
1億円の横領は何のためだったのか。自分を必要としてくれるというところ(人、場所)の”どこにでも行ける”という「万能感」を得るためだったのか。
 
共演者の水野真紀西田尚美もそれぞれに悩みを抱え、苦しむが、感情移入はできない。そのほか、山本ひかるなど。
 
   
 
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