女子校時代の友人のアラフォー3人の、3者三様の生き様がリアルだった。
梅澤梨花(原田知世) は、友人の勧めで、わかば銀行でパートとして働き始める。
ある日、銀行の上得意である年配で偏屈の平林孝三(ミッキー・カーチス)に呼び出された梨花は、たまたま孝三に金を借りにきた孫の光太(満島真之介)と出会う。
ある日、銀行の上得意である年配で偏屈の平林孝三(ミッキー・カーチス)に呼び出された梨花は、たまたま孝三に金を借りにきた孫の光太(満島真之介)と出会う。
自分にあまり興味を抱かない会社員の夫・正文(光石研)と表面的には、安定した生活を営んでいた。夫は、たかが主婦のパートだからどっちでもいい、と所詮パートだからと何も変わらない、と「パートにしては」とか「パートと違って、こっちは忙しい」とか、とかく気に障る言動が多い。そうした小さな積み重ねが、後に大きな溝となっているとも知らずに・・・。
正義感の強い平凡な主婦の梨花は、年下の大学生・光太と出会ったことから、金銭感覚と日常が少しずつ少しずつ歪んでいき、「私には、ほしいものは、みな手に入る」と思いはじめる。
光太とはホテルのスイートに連泊し、高価な買い物をする。
光太が、200万円も借金をしていることを知ると、それを工面するために、ついには顧客のお金に手をつけてゆく・・・。
梨花は、探偵を雇って、光太に若い恋人がいると知った後も、光太との関係を続けていた。そんな折、正文が単身赴任を終え、上海から帰国することが決まる。
しかしもはや夫婦での生活を想像できない梨花は、光太との未来に希望を託すが、若い恋人と一緒にいる光太から会うことさえ拒否されてしまう。そして、わかば銀行に監査が入ることが決まった。
10日間の休みをもらった梨花は、海外逃亡を企てる。
夫の何気ない言動に傷つけられてきた主婦。銀行のパートに出たことで、ようやく居場所を見つけられたと思ったが、かえって夫婦の溝は深くなる。そんな時に出会った光太から「あなたは素敵です」と言われ梨花は大きく変わっていく。
岡崎木綿子(水野真紀)
梨花の高校時代の友人。スーパーでは、タイムセール時間を待ち、風呂も水道料の関係で、シャワーを夫に半ば強制する。娘には、夕食のひとりあたりの金額を夫に聴かせる(「きょうの晩御飯は一人あたりいくらでしょう?」「100円」などというのが日課になっていた!そうした倹約などが原因で夫や娘との関係がギクシャクし始める。
中条亜紀(西田尚美)
梨花の高校時代の友人。買い物依存症が原因で離婚し、一人娘の親権を失う。
平林光太(満島真之介)
平林孝三の孫で、祖父の家で出会った梨花の飾らない性格にひと目ぼれしてしまう。梨花に経済的な援助を受け、アムステルダムの旅行費用も出してもらうが、やがて、重荷になり、「開放して欲しい」と申し出る。梨花が、自分に経済援助をしているのは、裕福に育った梨花が、高校生時代のボランティアで、アフリカの恵まれない子供たちに寄付活動をしていたように、自分に対してそうしているのだと理解する。
梨花の高校時代の友人。スーパーでは、タイムセール時間を待ち、風呂も水道料の関係で、シャワーを夫に半ば強制する。娘には、夕食のひとりあたりの金額を夫に聴かせる(「きょうの晩御飯は一人あたりいくらでしょう?」「100円」などというのが日課になっていた!そうした倹約などが原因で夫や娘との関係がギクシャクし始める。
中条亜紀(西田尚美)
梨花の高校時代の友人。買い物依存症が原因で離婚し、一人娘の親権を失う。
平林光太(満島真之介)
平林孝三の孫で、祖父の家で出会った梨花の飾らない性格にひと目ぼれしてしまう。梨花に経済的な援助を受け、アムステルダムの旅行費用も出してもらうが、やがて、重荷になり、「開放して欲しい」と申し出る。梨花が、自分に経済援助をしているのは、裕福に育った梨花が、高校生時代のボランティアで、アフリカの恵まれない子供たちに寄付活動をしていたように、自分に対してそうしているのだと理解する。
自分中心で、繊細さにかけ、梨花の考えなどに関心を示さず溝が深まっていく。
・・・
原田知世の映画は、若い時代の作品をいくつか見ているが、近年はあまり見ていなかったが、この映画では、アラフォー女性で、人当たりがよく、銀行の営業として、客からは絶対の信頼を得ていたのだが、不妊、夫との溝、若い愛人との密会などで、1億円の横領に走り、歯止めがきかなくなってしまう人妻をリアルに演じていた。
共感できるところはないが、原田知世の美貌が光った。
1億円の横領は何のためだったのか。自分を必要としてくれるというところ(人、場所)の”どこにでも行ける”という「万能感」を得るためだったのか。
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