同名タイトルの映画は、1940年と1944年の2度映画化されているが、イングリッド・バーグマンがアカデミー賞主演女優賞を受賞したのが1944年の「ガス燈」。日本公開は終戦後の1947年となった。監督はジョージ・キューカー(「恋をしましょう」「マイ・フェア・レディ」)。
イングリッド・バーグマンが、迫真の演技を見せるサスペンス映画で、フランスの名優・シャルル・ボワイエが、宝石目当てに結婚し、その妻(バーグマン)を精神的に追い詰めていくのだが・・・。当時17歳のアンジェラ・ランズベリー(「ナイル殺人事件」「クリスタル殺人事件」)のデビュー作でもある。「第三の男」のジョセフ・コットンが探偵役で出演。
ロンドン、ソーントン街。ガス燈の点る頃、この町を後にしイタリア留学に向かうポーラ(イングリッド・バーグマン)。ポーラの育て親である、名歌手の誉れ高き叔母が何者かに殺され、その事件は未解決のまま。
傷心のまま旅立った彼女だったが、新天地で恋をし、声楽の勉強を諦め、その相手、作曲家のグレゴリー・アントン(シャルル・ボワイエ)と夫婦になる。
グレゴリーはポーラの育った家に関心を持ち、そんな落ち着いた環境で暮らしてみたいと言うので、ポーラも忌わしい記憶を拭い去って、ロンドンで再び生活を始めるが、叔母のピアノに男名前の差出人の手紙を見つけて以来、物忘れや盗癖が目立ち始めたと、夫は指摘する。
部屋のガス燈も奇妙にちらつき暗くなる。それを感じるのは自分だけのようだ。
本当に狂ってしまったのか・・・。ポーラの不安は高まる。
夫と共に出かけたロンドン塔ですれ違った男に会釈され、思わず微笑み返すポーラ。しかし、彼は知らない人だ。
この男こそ、大昔に彼女の叔母に可愛がられた警部ブライアン・キャメロン(ジョセフ・コットン)であったのだ。キャメロンはポーラと夫の様子を見て、迷宮入りしていた叔母の件の再調査に取りかかるが・・・。
年配のメイド役のバーバラ・エヴェレスト、近所に住む口うるさいおばさんなど、脇役陣も見応えがあった。
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