「ニューヨーク、恋人たちの二日間」(2012)はジュリー・デルピーが監督、脚本、主演を務めるロマンティック・コメディ。
ジュリー・デルピーが「恋人までの距離(ディスタンス)」(原題: Before Sunrise、1995、DVD発売時には「ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(ディスタンス)」に改題)に主演した時には、25歳で女子大生役だったが、いまや40代半ばで、生活感をにじませた演技を見せている。
3作品は、主人公たちの時間経過が年代とともにリアルタイムで進行している面白さがあった。
「ニューヨーク、恋人たちの二日間」(2012)は「パリ、恋人たちの2日間」(2007、未見)の続編で、舞台をパリからニューヨークへ移し、デルピー扮するフランス人写真家マリオンと新恋人ミンガスのトラブル続きの2日間を描いている。
ニューヨークで、それぞれの連れ子と一緒に暮らすマリオン(ジュリー・デルピー)とミンガス(クリス・ロック)のもとに、マリオンの父親と妹・ローズ(アレクシア・ランドー)、妹と交際中のマリオンの元恋人が、フランスから遊びにやってくる。
マイペースな父親、オープンすぎる性格のローズ、ちゃっかり者の元恋人の言動に、マリオンはお手上げ状態になり、最初は笑顔で頑張っていたミンガスも我慢の限界に達する。そして、事態は思わぬ方向へと動き出す・・・。
・・・
フランスから観光がてらニューヨークにやってきたマリオンの父親と妹を出迎えたマリオンだったが、なんとマリオンの妹のボーイフレンド(マリオンの元彼)までがやってきたので、 てんやわんやの大騒ぎになる。
皮肉や風刺もあって、まるで、最近のウディ・アレンの映画を見ているような錯覚を覚えた。フランス語しか話さない父親だが、変人ぶりが随所で露呈。妹ときたら、家の中で、裸同然でいるので、来客も、チラチラ盗み見する始末。
マリオンの仕事は、個展で自分の絵を売ること。しかし、ただ売るのではなく、自分の”魂”を売るというのが謳い文句(意味不明。笑)。
デルピー演じるマリオンは、若さはなく、疲れきった様子。
デルピーは、主演する一方、自ら監督、脚本も手がけているだけに、会話のテンポも速く、自然体で演じている。同じ外国でもフランスとアメリカの違いなどをあるときは皮肉っぽく描いているのも見所。
ローズのボーイフレンドなどは、アメリカをステレオタイプで見ており、アメリカ人はドラッグの売買を行っていると思って、薬の売人を家まで連れてきたりする能天気な男。それを見て、マリオンの子供も、”葉っぱ”を売ればお金になると真似をしたりする。登場するフランス人の全てが、どこか滑稽で、そのバカさ加減を皮肉っているようにも見える。
出演:
ジュリー・デルピー: マリオン
クリス・ロック: ミンガス
アルベール・デルピー:ジャノ
アレクシア・ランドー: ローズ
アレックス・ナオン
この映画、ひろちゃんが紹介していたので、ジュリー・デルピー主演・監督ということで興味があり見てみた。
★★
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