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<span itemprop="headline">映画「眠狂四郎 女地獄」(1968):シリーズ10作目(全12作品)</span>


 
眠狂四郎シリーズ」は全12作品。
眠狂四郎 女地獄」は10作品目に当たる。

眠狂四郎市川雷蔵)のイメージは、アウトローの浪人だが、ポリシーが徹底している。「酒は一人で飲む」「酒は3杯まで」「他人の酒は飲まないことにしている」などだ。ジェームズ・ボンドのように、無類の女好きのようだ。「女は抱くものだ」と平然と言ってのける。また「俺に近づいてくる女は、みな不幸になった。お前も例外ではない」などという。
 
この10作目のタイトルは強烈だが、実際には、少々ニュアンスが違う。
狂四郎の命を狙う輩が、女を使って「色仕掛け」で迫ってくるが、すべて眠狂四郎は見破ってしまう。
 
「抱いてしんぜよう」といいながら、女の魂胆(油断したすきに命を狙う)をはねつけるのだ。クールで、「それは、あんたの自由」ときっぱり言い切るハードボイルドな性格が人気の秘密か。
 
敵役の田村高廣伊藤雄之助がそれぞれ持ち味の個性を発揮して映画を面白くしている。特に伊藤雄之助は、「椿三十郎」でも、馬面(うまづら)の殿さまをコミカルに演じていたが、この映画でも、ひょうひょうとして風采が上がらないようで、剣の腕前は相当に強い。
 

                    田村高廣(左)と市川雷蔵
 

田村高廣が、市川雷蔵に、勝負を挑むときのセリフなど、気の利いたセリフが多い。「おぬし、(果し合いで)自分が死ぬことを考えたことがないな。生も死も醜い。
しかも死は苦しい」。
 
・・・
市川雷蔵は、この映画の後、入院・手術をし一旦は復帰するが翌1969年、37歳の若さで亡くなってしまう。この映画の撮影の時には、かなり病状は悪化していたとみられる。持ち前の美しさは影をひそめ、頬はコケ、肌は荒れて、まさしく死の淵をゆく狂四郎の凄みが雷蔵と共生していたようだ。
 
市川雷蔵作品も見始めると「くせ」になりそうだ(笑)。
 
 
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