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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「オールド・ルーキー」(2002)</span>


 

 
野球映画と言えば、ケヴィン・コスナー主演の映画(「フィールド・オブ・ドリームス」「ラブ・オブ・ザ・ゲーム」)など数多くあるが、デニス・クエイド主演の「オールド・ルーキー」(原題:The Rookie, 2002)も、負けず劣らずの”実話”ベースの感動作だ。
 
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ジム・モリス(デニス・クエイド)はかつてマイナーリーグでプレーしていたが、肩を壊してメジャーリーガーになる夢を絶たれた。35歳になった現在では、テキサスの高校で教師の傍ら野球部の監督を務め、妻と子供に囲まれて平穏に暮らしている。
 
そんな彼に転機が訪れた。ある日ジムが部員を指導中、キレのある剛速球を繰り出していることに周囲が驚き、彼自身も肩が完全に治っていることに気付く。そしてジムは部員たちに“地区大会で優勝したらプロテストを受ける”と約束する。このチームは、3年前は1勝、2年前も1勝、昨年も1勝、ところが今年は16勝もしていた。あと1勝で地区優勝というところに来ていた。そして、チームが優勝し、ジムは妻に内緒で3A(マイナーリーグ)のテストを受けるのだが…。
 
 
 
ジム・モリスはどこにでもいる普通の野球少年だった。
雪が積もっている家の前でも、弟とキャッチボールをするぐらい野球に対して夢中になっていた。しかし、ジムの父親は海軍勤務であったため、基地の移動が激しく短期的に引っ越しを繰り返すことになっていた。
 
ジムが15歳くらいの時、地域の野球チームに所属しており、シーズンも折り返しに入ろうとしていた。そこでジムは父親から基地の移動があると聞かされる。その移動先はテキサス州西部でそこには野球というスポーツが皆無な状態であることを知る。
 
ジムは所属しているチームをシーズン途中で抜けなければならないこと、野球ができない環境に行かなくてはならないということに大きなショックを受ける。その後、テキサス西部に移動となったが、ジムはグローブが入っていた段ボールを持ってくるのを忘れたことに気付くが、父親に「野球より大事なものは、世の中に山ほどある」と説教される。
 
ジムはそれでも野球をしたいと思う気持ちから、大きな大地で独り投球練習をし続けていた。ジムは高校では野球チームがなかったため、野球をすることができなかったが大学で野球ができる環境ができ、プロからスカウトされマイナーリーグでプレーをしていたが、そのころから肩の怪我が悪化し、自分の思っていたプレーができなくなりメジャーリーガーになる夢を諦めたのだった。
 
その後、35歳になったジム(デニス・クエイド)はテキサス州ビッグ・レイクで高校教師と野球チームの監督という充実した仕事を持ち、妻ローリー(レイチェル・グリフィス)や3人の子供たちに囲まれ平穏な日々を送っていた。しかし、ジムは時折、子供のころの夢である「メジャーリーガーになること」が大人になってもなお彼の胸を騒がせていた・・・(Wikiより)。
 
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ジムは妻ローリーの外出を見計らって入団テストを受けにいったが、他の選手たちはジムより若い選手ばかりで相手にされないと思い諦めかけていたところで投球のテストでジムの名前が呼ばれた。
 
肩慣らしもせずに投げた球の速さは156kmをマークしており、プロのスカウト達の度肝を抜いた。家に帰るとたくさんの球団からオファーの留守番電話が入っており、ローリーに入団テストが上手くいったことを話すがローリーはずっと浮かない顔をしていた。
 
その夜、ジムは父親の家を訪ねた。父親はすでにローリーから入団テストが上手くいったことを電話で聞いていた。そして、ジムは父親に自分が夢をもう一度追いかけるような背中を押す言葉を待っていたが、父親は「夢を追うならその前に、まず男としての責任を果たせ」という言葉をジムに言った。ジムは期待していた言葉をもらえずにがっかりして家に帰った。
 
家に帰ると、次はローリーとも言い争いになった。
ローリーはジムが今の安定した平穏の生活を全て投げ捨てて、どうやって家族を養っていくことができるのかと問い、夢を追いかけるだけでは暮らしていけないと厳しい言葉をかけた。その言葉を受け、ジムも夢を諦めようとしていた。
 
ローリーはジムを応援し続ける8歳の息子ハンター(アンガス・T・ジョーンズ)のことを思い、考えをかえる。ローリーはジムに「8歳の子供が、父親の夢を叶える日をずっと待ちわびている」といい、ここで夢を諦めたらハンターの思いはどうするのかと問う。ジムはその言葉を受け、夢への挑戦を決意する。
 
ジムは荷物をまとめて、マイナーリーグの地へと向かう。登板をするも周囲から「おっさん(Old guy!)」などの罵声を浴びされたが、すぐに実力を認めてもらえるようになる。しかし、ジムはローリーに電話して今がもう潮時で、もうすぐ家に帰ることを伝えるがローリーは「中途半端な気持ちで帰ってきたら一生の後悔になる」と言い、その言葉でジムはもう一度夢を追いかけることを決意した。
 
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ジムはこれまで以上に気合が入りマイナーリーグで優秀な成績を残していた。
その後、監督からメジャー昇格の話が入った。ジムはタンパベイ・デビルレイズの一員になることが決定し、ローリーとハンターに早速メジャー昇格を伝えた。またその情報はアウルズの部員達にも伝わりチラシを作り、街に拡散するのであった。
 
そして、ジムがメジャー昇格後にデビルレイズテキサス・レンジャーズが対戦することになった。試合はレンジャースのホームでもあり、ジムの故郷でもあるテキサスで行われた。ロッカールームから会場の雰囲気までマイナーリーグでは味わうことができなかった絶景にジムは心を驚かす。
 
8回の裏にジムがメジャーデビューを果たす時が来た。
監督は、3球投げればいいと、アドバイスする。
ジムの長年の夢が叶った瞬間であった。
ブルペンからマウンドにいくまでは何万人もの観衆の大歓声を浴びて登場した。
ジムの登場にローリーや故郷の人たちも興奮を隠せないでいた。
 
ジムが相手打者に対して投げた一球目は時速156kmをマークしており本来の投球をすることができていた。続く2球目、3球目も得意のストレートを投げ三振に打ち取ることができ、球場からは今まで聞いたことのない歓声がジムを包んだ。
 
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試合終了後、完璧なリリーフを飾ったジムに報道陣がメジャーデビューの感想を聞いている中、ジムは目の前に父親がいることに気付き歩み寄る。
 
子供の時から満足に野球をさせてもらえずにいて、親子関係が上手くいっていなかったが父親はメジャーデビューを果たしたジムに「このような息子の晴れ姿を見ることができる父親は少ない」と感動する。
 
ジムは父親にメジャー初登板の記念ボールをそっと渡した。
その後にローリーが「私には記念品はないの?」というが「できるのはこれだけだ」と抱擁し、球場を出ると、そこには街の人々が待ち構えていて、拍手喝采で迎えられるのだった。
 
その後、ジムはメジャーで2シーズン投げた後、再びテキサスに戻った。35歳にして
”史上最年長”メジャーデビューを飾った話は今でも語り続けられているという。
 
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高校のチームのメンバーたちが、地区優勝を果たした後、ジムに、一人一人が握手をして、メンバーがコーチであるジムを激励する。
 
It's Your Turn, Coach!”(次は監督の番だ!)、
”根性を見せろ!”と。
 
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メジャー・デビューの時の実況放送でのジムの紹介は、「3か月前は高校の先生だった」であり、98MPH(マイル/時)の剛速球で三球三振のデビューだった。キロに換算して、156キロのスピードで、ビュンビュンと投げるので、バッターは空(くう)を切ることになる。このあたりのスピードを出せるピッチャーは数少ないといわれており、まして35歳の年齢では、奇跡的と言ってもいい。
 
「15年前にはどれくらいのスピードで投げていた」とチームのスカウトなどに聞かれると「130キロ台後半くらい」と答えていたが、年齢を重ねるごとに、力が衰えていなかったことを示している。
 
何よりも、8歳の息子の夢を父親がかなえることになった。
 
息子は”僕のパパはメジャーのピッチャーだ!”と自慢できた。
 
一方で、野球に理解を示さなかったジムの父親とのぎくしゃくした関係が改善されるのだった。ジムがインタビューを受けていると、遠くに父親の姿が。父親が球場に来ていたのだ。
 
見逃せるか、息子のメジャーの晴れ姿を」という父親の一言で、ジムは十分だった。「ありがとう」というしかなかった。記念にボールを手渡すと、父親が、一人でボールを手で遊びながら去っていく姿を見届けるジム。なかなかいいシーンだ。
 
そのあと、これを見ていたジムの奥さんが寄ってきて「どう、最年長さんのピッチャーのご感想は?」というのもいい。
 
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主演のデニス・クエイドも、ケヴィン・コスナーに劣らず、気骨のある男を演じている。デニス・クエイドの映画は、それほど多くは見ていないが「エニィ・ギブン・サンデー」「エデンより彼方に」「ディ・アフター・トモロー」「バンテージ・ポイントなどが印象に起こる。
 
 
妻ローリー役のレイチェル・グリフィスはあまり映画では見る機会がなかったが、なかなかいい。子ども3人を抱え、経済的にやりくりするのも大変。夫に対して、父親の考え(夢を追いかける前にまず足元をしっかりしろという言葉)に賛同を示していたが、8歳の子供の夢に対して、「あきらめた」と言えるのか、と夫に理解を示す。
 
テキサス女は、やりくりには慣れている」という頼もしい一面を見せるところも泣かせる(笑)。
 
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The Rookieというタイトルを、邦題「オールド・ルーキー」としたのは、この映画の推薦人であるguchさんも言うとおり、”座布団2枚”進呈してもいいくらいのいいタイトルだった。この言葉、アメリカに逆輸入されて、好評だったとか(笑)。
 
 
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