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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「キャスト・アウェイ」(2000)

 
トム・ハンクス主演の「キャスト・アウェイ」(原題:Cast Away, 2000)を見た。
 
ロバート・ゼメキス監督とハンクスのコンビは、1994年の「フォレスト・ガンプ/一期一会」(ハンクスはアカデミー賞主演男優賞受賞)以来2度目となる。トム・ハンクスは、「キャスト・アウェイ」で第73回アカデミー賞で主演男優賞にノミネートされた(ゴールデン・グローブ賞主演男優賞獲得:ドラマ部門)。
 
無人島に流れ着いた男性のサバイバル生活を描き、シーンのほとんどをトム・ハンクス1人で演じた。Cast Awayとは”漂流者”のこと。タイトルから想像した、映画などのキャスト、放送関連とは全く異なっていた。
 

 
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映画のオープニング・シーンは、テネシー州メンフィスのメンフィス国際空港に拠点のある国際運送会社大手のフェデックスFedExの配送トラックと荷物。エルビス・プレスリーの生誕地として名高いメンフィスだけに、トラックからはエルビスの曲が流れる。荷物がトラックに積み込まれ、やがてトラックの荷物は、”北の国”へ。雪の北国(ロシア)で、荷物を受け取るシーンまで、淡々と描かれる。
 
あれ、この映画はFedExの宣伝映画か・・・?(笑)
 
 
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フェデックスに勤めるチャック・ノーランド(トム・ハンクス)は、時間との戦いに執念を燃やす幹部社員。”2分遅れです” という報告があれば、「2分、4分、6分、と遅れる。そうなれば、USメール(米国郵便サービス:USPS)と同じになってしまう」と従業員に、ハッパをかける。
 
社用機で飛ぶ出張先にも自らストップウォッチ入りの荷物を送って時間を計るほどの徹底ぶり。今回も、メンフィスを出て、ロシアの目的地到着までに87時間もかかっていると不満をぶちまける。

チャックは、仕事も充実しており、結婚を考えている恋人のケリー(ヘレン・ハント)もいて、不満のない人生だった。
ある日、「すぐに戻るから」といつものようにケリーに告げ、社用機で出張に出かけるチャックだったが・・・。
 
それは突然やってきた。乱気流に衝突したのか、飛行機がものすごい揺れをおこし、操縦士も、モノにぶつかり大けがを負う。チャックもなんとか、救命具を身に着けるが、飛行機は、操縦不能となり、海に突入、浸水。操縦士など他の5人は全員死亡。奇跡的に生き残ったのはチャックただ一人だった。
 
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チャックは、懸命に浮き輪にしがみつき、目が覚めると、南太平洋の無人島の海岸に打ち付けられていた。命はあったが、まわりにいくつかのFedExのパッケージが落ちており、それらを回収。そこは人っ子ひとりいない、完全に孤立した孤島であることがわかる。
 
FedExのボックスを、”あるひと箱”だけ開封せずに、あとはすべて開いてみると、パッケージには様々な人生が詰まっているようだった。”離婚届”が入っていたり、
”VHSビデオテープ”や”誕生日のお祝いメッセージ”や、”衣類”や”スケート靴”や、”バレーボール”(Wilsonのロゴが描いてあった)などであった。
 

 
実は、この空けなかったボックス1個とボールが、チャックの運命を大きく変えるのである。 チャックの叫び声:Wilson, I'm sorry! ウイルソン、許してくれ!)と何回も。
 
なかなかの名シーンだった。
 
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チャックは、生き延びることができるのか。
救援はやってくるのか。どうやって食料を補給するのか。
壮絶な孤独で、生死をかけた苦闘が始まる・・・。
 

 
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トム・ハンクスが最初に登場するときには、おなかもでっぷりしていたが、最後のほうでは、激やせで、同一人物とは思えないほどだった。極限状態に置かれた人間が、何を目標に生き延びることができるか、など様々なヒントも含まれていた。
 
 
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ネタバレになるので・・・(一部反転)…これから見る人は飛ばして…笑
 
チャックは、この無人島で、1,500日(約4年間)も過ごすことになり、バレー・ボール
の表面に、目と鼻と口を描き、ウイルソンと名付けて、人間と同じように、語りかけながら、火をおこし、ヤシの汁、魚などを獲って生き延びたのだが、いかだを作って、
大海原に出て、陸をめざして、荒波に向かうたびに出るのだった。
 
4年後に、ケリーと再会するが、ケリーは、チャックは死んだものと思い、棺桶で葬儀も行っており、チャックのかかりつけの歯科医と結婚していたのだった。
 
過酷な運命を経て、チャックは、これからどのような人生を送っていくのか。
ラストシーンは余韻を残すエンディングだった。
 
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アメリカでは、トム・ハンクスの人気は絶大のようで、作品の当たり外れが少ない。
キャスト・アウェイ」では、22.7キロの減量で挑んだという。80年代後半は、メグ・ライアンとのラブコメが多かったが、近年ではシリアス・ドラマも多い。
 
144分、日本公開は2001年2月24日。
 
☆☆☆
 
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