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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「十戒」(1956)</span>


 
十戒」(1956)を、ついに見た。10回と言わないまでも、1回は見るべき映画だ。
 
約4時間(232分)の映画で、かつてテレビの洋画劇場で”海割れ”シーンだけ見ていたが、今回、全編を見ることができた。「アラビアのロレンス」などと同様、前半と後半の間に「インターミッション(休憩)」がある。前半2時半15分、後半1時間30分だ。
 
旧約聖書」の「出エジプト記」を原作として制作された大スペクタクル映画
舞台は約3000年前。歴史的記述の残されていないモーゼ(英語でMosesモーゼス)の青年期30年の空白を描いた。ヘブライ人の奴隷・モーゼが、一度はエジプト王子になるも、追放され奴隷に戻り、山で神の声を聞き、”十戒”の規律を通して、奴隷を自由にするまでをダイナミックにスクリーンに映し出している。
 
セシル・B・デミル監督による同名作品の2度目の映画化。
出演はチャールトン・ヘストンユル・ブリンナーエドワード・G・ロビンソンアン・バクスターなど。海が割れ、その中をモーゼ一行が進むクライマックスシーンはあまりにも有名で、公開当時だったら、”息をのむ”という印象だったろう。
 
音楽は、かのエルマー・バーンスタイン(「大脱走」「モダン・ミリー」「黄金の腕」「アラバマ物語」など)。
 
今回は、DVD(昨年末、ギドラキュラさんから頂いた)だったが、特典映像の「ニューヨーク・プレミア公開映像」(出演者のヘストン、ブリンナー、バクスターなどほか、ジョン・ウエイン、ウイリアムホールデンなどそうそうたるハリウッドスターが参加)も貴重だ。
 

 
 
エジプト王ラメシス一世は、新しく生まれるヘブライの男子をことごとく殺すという命を発した。そのため、生まれたヘブライ人の子供のモーゼ(チャールトン・へストン)も母親の手でナイルの大河へゆりかごに隠されて流された。だが幸運にも小さな箱船は王女の足もとへただよい着いた。王女はその赤児をあわれに思い、引きとって立派に育てた。
 

 
成長したモーゼがエジプト王子として勢力を得て来た頃、宮廷には彼のほかに実の王子ラメシス(ユル・ブリンナー)が権力をふるっていた。2人は王位と王女ネフレテリ(アン・バクスター)の争奪を始める。
 

 
ネフレテリは“世襲王女”であったから、王座を継ぐものは彼女と結婚しなければならないからだ。何百年も報われない”苦役”を強いられてきたヘブライ人。ある日、モーゼは奴隷であるヘブライ人が重労働を課せられているのを見、そして1人のエジプト人が、ヘブライ人を打ちすえたところを目撃する。だが、この現場を同胞を食いものにしている奴隷頭デイサン(エドワート・G・ロビンソン)が見ていた。
 

 
これがラメシスの耳に入り、ヘブライ人であることが暴露されたモーゼは砂漠に追放された。荒野をさまようモーゼを救ったのは、ジェスローだった。
 
やがてモーゼはジェスローの長女セフォラ(イヴォンヌ・デ・カルロ)と結婚した。彼はここで平和な生活を送っていたが、ある日シナイ山で神の声を聞いた。
 
モーゼは”解放者”に選ばれたのだ。
モーゼがヘブライ人の元に帰ると、ヘブライの奴隷たちは「400年待ちました」と”神の使い”であるモーゼの下に集まるのだが、ヘブライ人がモーゼの話を聞くのを妨げるのがデイサンだった。
 
デイサンは、金品を集めて偶像を作り、酒を飲ませ、ヘブライ人を堕落させ、自分の思い通りにしようと企むのだった。
 
一方で、モーゼが神の使いとして戻ったことを知ったラメシスは、モーゼと奴隷たちとの闘いを開始。疫病がエジプトを襲い、数千の奴隷は脱出して紅海の畔までたどり着いた。
 
ラメシスは戦車をかり出した。だが、モーゼがひとたび叫ぶと、焔が立ちラメシスの軍勢を防いだ。海は陸地となり、水は2つにわれるという奇跡が起こったのだ。
 

 
エジプトの軍勢は海底に没した。勝利者モーゼは、シナイ山頂に立ち、神の指が褐色の岩に十戒1つずつきざんで行くたびに、顔を聖なる光に輝かせ、耳にすさまじい雷鳴を聞いていた。
 

 
デイサンは、最後の力をふりしぼって人々をモーゼに立ち向かわせようとした。が、モーゼが投げた石の板がくだけ、火が燃え上がり悪しき者を焼きつくした。やがて、人々はヨルダン河の畔のネボ山の麓にたどりついた。モーゼは唯1人、神の前に行くべくネボの山を登っていった(Yahoo他より)。
 
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歴史ものというと、とっつきにくいというイメージがあり、しかも4時間という時間では、なかなか腰が上がらなかったが、根性と気構えで一気に見た(笑)。数年前に見た「スパルタカス」もそうだったが、案外見てみると、その面白さに引き込まれる。
 

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ラメシス(ユル・ブリンナー)が、モーゼが奴隷出身とわかった時に殺さずに逃がしたことが、後々に自分に降りかかってくるのだが、そのあたりは、一時でもともに王子であったことことで、咎めたのか。いつの時代にも私欲にとらわれた人物はいるもので、エドワード・G・ロビンソンが演じたデイサンがまさにそうだ。王子に使えると見せて、すべては実は自分の権力のためだった。
 

モーゼの妻となるセフォラ役のイヴォンヌ・デ・カルロは、実にしっかりした女性で、献身的で、知性と美貌の持ち主で印象的だ(写真→)。
 
イヴの総て」のアン・バクスターは、この映画では、気性が激しくモーゼに好意を抱くものの、意に反してラメシスの妻となるが、魅力ではセフォラにはかなわない。
 
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チャールトン・ヘストンは、歴史劇で映える大スターで、後に”地震”や
”猿”や”芸術家”(ミケランジェロ)の映画などでも、その彫の深い特異な風貌で映画ファンを楽しませた。
 
 
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