この数年の話題作で見逃している映画(主に邦画)をフォローするために、アトランダムで見ている。といっても、俳優・女優(とくにいまや人気・実力のある女優中心)などが基準になる。最近のドラマ「独身貴族」でお気に入りとなった北川景子の作品も気になったので、まずは「瞬 またたき」(2010)を見た。
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園田泉美(北川景子)は、事故で恋人・河野淳一(岡田将生)を亡くしたショックから記憶を喪失し心的外傷後ストレス障害(PTSD)になってしまう。恋人との大切な記憶を取り戻そうと真実を知る恐怖と闘いながら泉美が再生していく過程を描いている。
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タイトルの「瞬 またたき」は、交通事故の”一瞬”のこと。
恋人・淳一(岡田将生)のバイクの背中に乗っていて、トンネルを抜けるところで事故にあったのだが、泉美(北川景子)は、事故の瞬間の記憶が抜け落ちていた。恋人は亡くなり、自分だけが生きていたこと、恋人は一人っ子で、その家族(母親)から恨まれているのではないか、というなにか後ろめたさのようなものも感じていた。どうしても事故が起きた瞬間の記憶を取り戻したいという強い気持ちがあった。
たまたまかかりつけの病院(精神科)で知り合った女性弁護士・桐野真希子(大塚寧々)に、真実を解明してもらうことにしたのだった。離婚訴訟など民事などの案件を多く抱えている桐野は、当初は断ったが、泉美がしつこく食い下がってきたこともあったが、桐野が故郷に残してきた妹に似ていることなどから引き受けて、真実に迫っていく。
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さまざまな事実があきらかになり、ついにその瞬間が映像で映し出されたときには、見ていて、胸が締め付けられるほどの現実が現れる。泉美がすべてを思い出していくシーンは衝撃的映像で感動を覚える。
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血の付いたハンカチには頭文字「I・Z」と縫い付けられていた。
淳一の母が、遺留品の中から泉美に送ってきたものだった。
母親は、泉美が息子を愛していてくれていたことに感謝していたのだった。
泉美も記憶がよみがえってきた。淳一は、指3本を切断され、それらが飛び散り、懸命に探す泉美。淳一の吐血にハンカチで抑える泉美。死ぬ間際に、わずかに言葉を発する淳一の言葉は「泉美、XXXXXか」だった。
その言葉はあとから泉美にもわかり、亡き恋人に思いを寄せるのだった。
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シリアスなラブ・ストーリーだが、引き込まれた。
監督・脚本:磯村一路
音楽:渡辺俊幸
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