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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「横道世之介」(2013)</span>


 
横道世之介」(2013)は、評判となっていた作品で、学生時代の懐かしさが蘇るような感動的青春映画である。1980年代の東京が舞台。
 
1987年、大学に進学するために上京した主人公・横道世之介長崎県の港町出身の18歳。性格は、どこか図々しくも人の頼みを断れないお人好し。
 
世間知らずな社長令嬢でガールフレンドとなる与謝野祥子(吉高由里子)、大学の友人・倉持一平(池松壮亮)、年上の憧れの女性・片瀬千春(伊藤歩)、女性に興味がない同級生・加藤雄介(綾野剛)など周りの人々をとりまく青春物語である。
 

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ときどき、時代が16年後に飛び、昔を懐かしんだりする横道の友人たちのシーンもある。そこでは歳を重ねた友人らがそれぞれに世之介のことを思い出している。
 
しかしそこに世之介の姿はない。彼にまつわる1980年代の記憶が活気に満ちていればいるほど、2000年代における不在が際立つ。あっと言わせる、ある事実が明かされるのである・・・。
 

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”箱入り娘”を絵にかいたようなお嬢様・与謝野祥子役の吉高由里子がぶっ飛び演技で最高だ。言葉遣いがお嬢様言葉で、あいさつは「ごきげんよう」。
 
富豪の娘で、大学には、運転手つきで高級車で送迎がある。
話し方は「わたくしもですわ」「プールに行きません? 気持ちいいですわよ
大学でサンバを踊る世之介をみた祥子は「あんなアクティブな世之介さんは初めて見ましたわ。アグレッシブでしたわよ」。
 
横道世之介の父親が、テレビで野球を見ていると、「今、どなた様が打たれたんですの?」と聞くと「伊藤」というと、「伊藤様ですか。伊藤様、頑張って」といった具合。
 
祥子がはじめて世之介と会った時に、世之介が自己紹介すると笑い出す祥子。
ステキなお名前韻を踏んでいらっしゃいますのね」。
 

             「(父は)東京湾を埋めるんだって言ってましたわ」
     「東京湾にではなくて?」
     「あははは、東京湾に埋めるって?今夜、父に言ってみますわ」
     「いいよ、言わなくたって」
       
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吉高由里子高良健吾は「蛇にピアス」以来5年ぶりの共演。
このフレッシュ・コンビに、綾野剛柄本祐伊藤歩のほか、余貴美子堀内敬子國村隼井浦新佐津川愛美などが出演。
 
1988年当時と言えば、まだ携帯電話のなかった時代。
家に電話するにも、友人と連絡を取るのも公衆電話と固定電話。
背景も、ファッションも時代を映している。当時の社会事情や実際に
起こった事故なども描かれていて興味深い。主人公の実家・九州(長崎)の
方言なども登場。大学のサークル勧誘や、当時はやった歌(Cha Cha Cha)
などもある。
 
祥子(吉高)が、世之介(高良)に対して「これから呼び捨てにしますね」といって
お互いに「世之介!」「祥子!」、「世之介!」「祥子!」と何回も言い合うと、近くにいた家政婦が、いままでは、成り行きをにらんで見ていたのだが、つい涙ぐむシーンはなんというか、面白い。
 
吉高由里子の映画では「婚前特急」「ロボジー」などと並ぶ代表作になりそうだ。
 
 
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