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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「サイドウェイズ」(2009)・・・リメイク版

 
サイドウェイズ」(2009)を見た。地味だが、人間関係の機微、会話のウイットなど見どころが多かった。英語版のオリジナル「サイドウェイ」(2004)は、以前に見たが、日本版のリメイクも気になっていた。
 
オリジナルは、第77回アカデミー賞作品賞にノミネートされ、リメイクは、20世紀フォックスとフジテレビが製作した作品である。
 
性格の全く違う二人の男の珍道中的な一種のコメディタッチのロード・ムービー。
いろいろな会話のやり取りがおかしい。最後のほうで、道雄(小日向文世)が「残り少ないけれど、未来がある」というと、「(道雄の頭を見て)本当に少ないけどな」と返す大介(生瀬勝久)。
 
 
     サイドウェイズ」予告編
 
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ワインの産地、カリフォルニア、ナパ・バレーを舞台に、さえない40代の男二人(小日向文世生瀬勝久)のパッとしない人生が少しずつ動き出していく様をていねいに描いている。二人の男の相手役には、日本を代表する女優、鈴木京香菊地凛子。カリフォルニアのみずみずしい風景と、甘くほろ苦い言葉の数々がじんわりと心にしみる。
 
かつて「キャプテン・ニンジャ」という映画で主演し、「ハットリ」という名前で外国の一部では知られた上原大介(生瀬勝久)は、ロサンゼルスのレストランの雇われ店長20年ぶりにロサンゼルスに降り立った売れない脚本家の斎藤道雄(小日向文世)と二人で、自身の結婚式の前にワインの産地ナパ・バレーへドライブ旅行をすることになる。かつての片思いの相手、田中麻有子(鈴木京香)と再会した道雄だったが、余計な一言のせいで険悪なムードになってしまう・・・。
 
ワインの案内係のアメリカ人女性が「私が道案内、ガイドをします」というと、大介は、「僕の人生もガイドしてくれる?」と軽口をたたいたかと思うと、道雄が大介に、作法のことを指摘すると、「作法は寝て待て」などと下手なジョークを言ったりする。大介は麻有子の親友のミナ・パーカー(菊池凛子)にひかれ、道雄そっちのけで、次の週に結婚式を挙げる身だが、独身最後だといわんばかりに遊びほうける。道雄からは「節操」という日本語を覚えていないのか、と諭されるが・・・。
 
 
・・・
菊池凛子は、「ハベル」以来、「ノルウェイの森」など何本か映画を見ているが、ルックス的にあまり好みの女優ではなかったが、この「サイドウェイズ」は、日系アメリカ人の役か、ちゃきちゃきして、なかなかいい。
 
「ハットリ」の決め台詞である「ガッテンだ!」というしぐさがいい。
 
道雄は、かつて麻有子が高校生の時に家庭教師をしたことがあったが、二人がぎくしゃくしているようなので、ミナ(菊池)が「麻有子となにかあったの」と聞くと、道雄は「一歩踏み込んだら、地雷を踏んじゃった」。「そのまま行っちゃえ!」(ミナ)というのがおかしい。
 
麻有子(鈴木京香)は、日本に帰らないのかと何度も迫る道雄に、日本にはいい思い出はなく、何も待っていない、居場所はここ(アメリカ)に決めているということをまったくわかっていない、というと「待っているのは過去だけではない。未来も待っているはずだ」というと、「さすが、シナリオ・ライター、うまいことをいう」と皮肉る。
 
(皮肉とは取らず)道雄は、「シナリオ・ライターと入して、初めて褒められた」と喜ぶ。
 
道雄は、大介にも説教めいたことを言う。
映画のタイトルの意味”寄り道”にも通じるが、
最短距離がベストの道とは限らない」と。
「カントより難しいな」と大介。
 
道雄は、物事を深く考えすぎ。大介は、チャラ男。
チャラ男が道雄に言う。「考えるな、感じろ!」
 
鈴木京香菊池凛子の二人の女優がよかった。
 

 
ワイナリーのマスターのような人のセリフも「ワインにも人生にも正解はない」。
「何を飲むかが重要ではなく、だれと飲むかが大切だ。」
 
最後に「タイム・アフター・タイム」の曲が流れる。
 
 
のんびりとワインの旅がしたくなる映画だ。
寄り道してこなかった大人たちへ”の宣伝文句。
そういえば寄り道してこなかった(笑)。
 
☆☆☆
 
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