家族だんらんの食卓においしい料理が出てくる映画ではなかった。
54人の女子高生が一列に並んで、隣同士手を握り合い、和気あいあいの雰囲気で・・・と思うのもつかの間、急行列車が通過する直前に一斉に新宿駅のプラットホームで飛び込み自殺を遂げるという、衝撃的なシーン!もある。
映画のテーマの一つは、人間の孤独感。
それを補うために、相手のニーズに応じて、仮想家族を派遣する「レンタル家族」の派遣業という仕事があるというのが驚きだ。
159分の映画は少々長いが、家族との関係に苛立ちを抱えている、どこにでもいそうな女子高生・紀子(吹石一恵)とその妹ユカ(吉高由里子)、自分勝手な父親(光石研)と暮らす中で、そこには居場所はないと考えた紀子は、家族を捨てて東京へと向かったことから、恐ろしいホームドラマが展開していく。
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光石研は、わき役が多いが、この映画では、主役級。
ドラマ、映画共に出演本数は多いが、自然体の演技が光る名わき役の一人だ。
★★