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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">ドラマ:「金曜プレステージ・ドラマスペシャル『鬼女』」</span>


 
 
金曜プレステージスペシャルドラマ「鬼女」を見た。
サブタイトルは「連続不審死を遂げた男たち・・・浮かび上がる一人の女!醜い彼女に何故彼らは騙されたか?聖女が殺人鬼か?法廷操る鬼女の独壇ショー今夜解禁」と仰々しい。 
 
ドラマは、期待を超える面白さがあった。同じ時間帯に「アイ、ロボット」(ウィル・スミス)があったが見ていたし、「海底二万里」はDVDを持っているし、たまたま消去法で見ただけのドラマだったが、見ているうちに引き込まれた。
 
内容は、まさにあの「悪魔のような女」だが、はるかに面白かった。
一年中舞台で活躍しているベテランの舞台女優の藤山直美が圧巻。迫力ある演技にぞくぞくするほど唸ってしまう。
 
藤山直美演じる三崎真由美は、若くもなく、決して
美人とは言えないその容姿とは裏腹に、次々と男を騙し、多額の保険金を掛けて、連続不審死させた容疑をかけられる女結婚詐欺師。タイトルの通り、「鬼のような女」と呼ばれた容疑者の女を見事に演じている。
 
三崎真由美の裁判を通して、なかなか本性を現さない真由美。
事件の真相を追うスポーツ紙のフリーライターの野元千明(夏川結衣)、そして真由美の事件の真相を暴こうとする検事の岡部貴子(田中美佐子)という3人の女性の姿が描かれている。
 
真由美のような女がなぜ何人もの男を騙すことができたのか?
男たちはなぜ真由美に騙されたのか?
 
世間からも注目の裁判となり、数少ない傍聴席に希望者が殺到。
しかし、当の本人は、拘置所でも法廷でも取り乱すことなく至ってマイペースで、「騙した男なんか、一人もおりまへん。私はただ、あの人らに愛されてしもただけや」と堂々と語るのだった。
 
藤山直美は、ノーメイクで、あえて素顔に大きなシミを描き、「これ、楽しいでしょ?」と喜んでいたという。その精神がすごいと共演した田中美佐子は絶賛したとか。
 
夏川結衣は、今回藤山と共演できると聞いて二つ返事で役を引き受けたという。
夏川が演じるフリーライターの千明は、真由美と接見して、そのなんとも言えない魅力に引き込まれ、真相を追うことに躍起になる。調べていくうちに、誰も知らない真由美のある事実をつかむ・・・。そして、それを記事にしたことから、裁判は思わぬ方向に展開していく。
 
以下ネタバレ:
真由美には、生まれたばかりの娘がいたが、育てることはできず、流産した一組の夫婦に子供を引き取ってもらう。やがて、娘は成長して若くて気だてがよく他人思いの看護婦に成長していた。その事実を、千秋は、真由美とかつてデートクラブにいた友人の女性から聞き出したのだった。
 
真由美は不自然死を遂げた何人かの男たちから巻上げたお金の合計は2億円にも上っていたが、どうしても1億円近いお金の行方が分からない。千秋は、真由美の娘(本人は真由美の娘とは知らない)から、差出人不明で医療費の名目で何年も金銭が送られてきていたという。千秋は、真由美のお金の使い道が分かったと記事にする。しかし、この記事は、弁護側には有利に働くことになった。真由美は、娘などいないと一貫して否定するが、裁判の結果は、検察の証拠不十分で「無罪」。
 
ラストは、二転、三転しそうになるが、結局、「鬼女」である仮面をはがすことはできなかった。勝ち誇った鬼女の表情がすごい。
 
多くの名だたる俳優たちが藤山直美と共演したいと集まってくるといわれるだけあり、ドラマ冒頭から藤山直美の演技に引き込まれ、最後の最後までぐいぐいと引き込まれてしまった。殺された被害者の一人(岸部一徳)の娘役の小池栄子は、出演シーンは少ないが、迫力があった。
                              
喜劇のベテランである藤山直美が笑いを封印して取り組んだ演技に驚かされたドラマだった。
 
今作の主題歌は、浜崎あゆみが担当。
 
 
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