「ダブルフェイス ~偽装警察編」を5日夜9時からのドラマ・スペシャル番組で見た。25分ほどダイジェスト版があり、そのあと本編が放送された。昨年10月に放送された「ダブルフェイス 潜入捜査編」と一対の後編にあたる。
香港のマフィア映画「インファナル・アフェア」(2002)のリメイク。
その映画が大きな話題になったことから、アメリカでも「ディパーテッド」(2006)のタイトルでリメイクされ、アカデミー賞を受賞した。こちらも、レオナルド・ディカプリオ、マット・デイモンのほか、ジャック・ニコルソンなどが出演した。
「ダブルフェイス」が、この2作品とどのように異なるのか、注目してみた。
警察と暴力組織にそれぞれ潜入した人物による内部情報の流出、捜査状況などのリアルタイムの報告といった、緊張感が高まるスリリングな展開のドラマだった。それぞれの潜入した人物の苦悩を描いた人間ドラマでもあった。
それぞれの”潜入”人物と操る人間
俳優が魅力的だ。歌舞伎のほうに軸足を移すのかと思った香川照之が、むしろ映画にドラマに、これまで以上に出演が多いような気がする。「ゼロの焦点」「サヨナライツカ」テレビドラマ「ストロベリーナイト」など話題作出演が多い西島秀俊が主演だが、そのほかに蒼井優、和久井映見、小日向文世、角野卓造などが出演。
このシーンは「インファナル・アフェア」でもインパクトのあるシーンだった!
雨の中タクシーを待つ二人が運命的な関係であるとはこの時点では予想だにしていなかった。
亮介は潜入捜査官と思われる純への連絡に成功。彼と手を組み、自らの人生から“闇”を取り除く計画を思いつく…。そして、2つの顔を持つ2人の男の、自らの存在意義と人生をかけた最後の戦いが始まるのだった(Gooより)。
高山がなぜ、やくざ組織に入って、現在なぜ警察組織にいられるのか、などの小さい時からのいきさつが語られる。ヤクザ組織にいる若者などは、もともとほとんどが、家族もなく、孤児状態。
織田の元にはそんな少年達が集められ、武道だけでなく企業の人間と対等に付き合うために教育の機会も熱心に与えられていたのだ。
「今、この国を牛耳ってる政治家、官僚、上場企業のトップは、ほとんどが血統書付のサラブレットだ。普通にがんばっても、そいつらを押しのけて上に這い上がることはできない。”正義”っていうのは正しい人間のことじゃない。勝った人間が”正義”になるんだ」と、織田は、高山にも言い聞かせる。高山は警察官になるために必死で勉強する。
森屋純は、最後に殺されるが、一方生き残った高山亮介は、なおこれからの人生に重くのしかかる宿命を背負うことになる。これも厳しい。森屋の火葬の場に訪れた高山だったが、そこにいた奈緒子は、森屋に向かっていったわけではないが、森谷の所属する警察内部の潜入者を絶対に突き止めるとの固い決意を口にする。
高山が警察に戻ると、エレベーター前で一群の男たちに呼び止められ、高山に殺された織田が率いていた織田組を傘下に収めた新たなヤクザグループが、「高山さん、これからも引き続きよろしく・・・。」と、引き続きとことん利用しようと目に見えない圧力をかけてきたのだ。
堅気になって、末永万里との生活を考えていた高山だったが、苦難が待ち受けていることを想像させる余韻を残すエンディングだった。
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