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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「三十九夜」(1935)ヒッチコック作品。

 
三十九夜」(原題:The 39 Steps)は、ジョン・バカンの小説「三十九階段」が原作。オリジナルの「階段」を使わずに「夜」としたが、原作通りでよかったような気もする。
 
アルフレッド・ヒッチコック監督の初期の名作といわれる1935年のイギリスのサスペンス映画。英国映画協会が1999年にアンケート調査した20世紀の英国映画トップ
100 (BFI Top 100 British films) では4にランクされている。
 
「三十九夜」はのちのヒッチコックのサスペンス映画、例えば「北北西に進路を取れ」の列車のシーンや、断崖絶壁の逃亡シーンなどのほか「見知らぬ乗客」などにもそのスタイルが影響したといわれるほど、原点のような作品かもしれない。
 
 
 スパイが機密情報の持ち出しを図るのだが、調査したところ書類は一切持ち出された形跡がない。いったいどのように、機密を流失させようとしたのか・・・。そこがミソなので、触れないことにする。
 
TVで「逃亡者」という連続ドラマがあったが、身に覚えのない妻殺しの容疑をかぶせられて逃げる医師の物語。この「三十九夜」も、殺人容疑で追われながら、無実を証明する話。この逃げる男に、巻き込まれ、警察から二人そろって手錠をかけられてしまうのだが、女性のほうは、いやいやながら身動きもとれずに、安宿で、同じベッドに寝ることになる。
 
女性は、手が細いため、するりと手錠を外すことができた。男の話などは、何度も聞いていたが、作り事と思っていたのが次第に、本当の話と思うようになる気持ちの変化なども面白い。
 
ヒッチコック作品では、どうしても「サイコ」「裏窓」「北北西に進路を取れ」「ダイヤルMを廻せ」などに注目が行くが、この「三十九夜」は、すべてのヒッチの原点が凝縮されている映画ともいえる。
 
「三十九夜」の公開当時の説明は、チラシ広告は・・・。 
The 39 Steps
英/1936/MGM支社
白黒/発声日本版/7巻
3月5日/帝国劇場
スパイ:記憶術、新型機
 
とある。
 
キャスト
 リチャード・ハネイ - ロバート・ドーナット
 パメラ - マデリーン・キャロル
 アナベラ・スミス - ルーシー・マンハイム
 ジョーダン教授 - ゴッドフリー・タール
 マーガレット - ペギー・アシュクロフト: 小作人の若妻。
 ジョン - ジョン・ローリー: 小作人
 ルイーザ・ジョーダン - ヘレン・ヘイ: ジョーダン教授の妻。
 
例によって、ヒッチコックが、登場する。
開始7分ほどのロバート・ドーナットとルーシー・マンハイムが劇場から駆け出すシーンでゴミを放っている。
 
「これでやっと忘れられる・・・やっと」ということばが、実はインパクトがある!
 
ストーリー:
劇場で知り合った女性に頼まれ、自宅につれてきたカナダ人外交官ハネイ。
話を聞いてみると、女性はイギリスのスパイで、ある国家機密をめぐって命を狙われているという。確かに、窓の外には怪しい人影。そして、信じられないことにその女性は背中にナイフをつきたてられて死んでしまう。
 
何が何だかわからないハネイは、女性が言い残した言葉・・・三十九階段に住む男、小指がない男が住むスコットランド・・・握りしめていた地図から、自宅を脱出して、その女性の代わりにスコットランドに行くことにする。
 
警察とスパイ両方の執拗な追跡が男を追い詰めていくのだが・・・。
そして最後の、“機密の入手”方法とは・・・が圧巻!
 
本作はヒッチコックが名監督として認知された第一作。
 
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