「ドラゴン・タトゥーの女」(The Girl with the Dragon Tattoo)予告編
原作は世界的ベストセラー・ミステリー(3部作)といわれているが、原作も読んでおらず、3年前のスエーデン映画「ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女」も未見。
全く内容も知らずに、いきなり「セブン」「ソーシャル・ネットワーク」のデヴィッド・フィンチャー監督で再映画化された衝撃のミステリー・サスペンス「ドラゴン・タトゥーの女」をきょう見た。劇場では今年2月に公開された。
うーん、登場人物の名前がたくさん出てきて、まず覚えるのが一苦労というか、次から次に展開されて、おそらく伏線もあるだろうし、なかなかしんどいと思いながらも、見終わった。きついシーン(エロい・グロい)があり、好き嫌いが別れそうな映画だ。
ただ、一筋縄ではいかない重厚で、繊細で、壮大な話であり、ミステリー好きな人には堪らない作品といえそう。おどろおどろしい、目を背けたくなるシーンもあり、若干の覚悟も必要か。動物愛護関係者には、この映画はNGで、抗議しそうだ(笑)。
この映画、一言でいえば・・・。
スエーデン版「犬神家の一族」か!(笑)
40年前の16歳少女失踪事件の調査を依頼された社会派ジャーナリストの主人公が、社会のほとんど全てに敵意を向ける孤独な天才ハッカーのパンク少女と奇妙な協力関係を築き、次第に明らかとなる巨大財閥一族の忌まわしき秘密に迫るさまを、ハードなバイオレンス描写を織り交ぜスリリングに描き出す・・・というものだが。ラスト・シーンはなかなかいい。
主演は「007/カジノ・ロワイヤル」「007 慰めの報酬」のダニエル・クレイグ、注目のヒロイン、リスベット・サランデル役には大抜擢となる期待の若手ルーニー・マーラ(「ソーシャル・ネットワーク」で、主人公のガール・フレンドの女子大生役だった)。
そんな時、国内有数の企業グループの元会長ヘンリック・ヴァンゲルからある依頼が舞い込む。それは、40年前に彼が我が子のようにかわいがっていた一族の少女ハリエットが忽然と姿を消した迷宮入り事件の再調査というもの。
やがて、調査が暗礁に乗り上げたミカエルは、ヘンリックの弁護士から社会性はないものの驚異的な情報収集能力を持つ小柄な女リサーチャー、リスベット・サランデル(ルーニー・マーラ)を紹介される。
実は、ミカエルがこの一件を任されるにあたり、信用に足る人物か、その身元調査を担当していたのが彼女だった。こうして、2人は手分けをしながら事件の真相を追っていくこととなるが…(allcinemaより)。

ルーニー・マーラーのリスベットというキャラクターが強烈。まずはそのルックス。全身がピアス&タトゥー。しかも性格が内向的で、他人と視線を合わせず、もぞもぞしゃべるので、変わっているな、くらいに思っていたが、天才ハッカーであり、だんだんその人物像と本性が見えてくると、なかなかたくましく、応援したくなるほど(「月光仮面」のように、バイクをすっ飛ばす!たとえが古い!)。小さいころに虐待されていた過去などがあり、 メイクでこうも変わる↑
人格形成に影響を及ぼしているようだ。ルーニー・マーラーはこれから期待される女優の一人と言えそうだ。
このキャラクターを巡っては、スカーレット・ヨハンソンもオーディションを受けたというが、監督は、早くからルーニー・マーラーの資質を見抜いていたようだ。マーラー自身も「リスベットを演じられるなら、なんでもやる」と意欲満々だったようだ。結果、今年のアカデミー賞主演女優賞にノミネートされた。
脇役にも重厚な俳優が出ている。
このドラマの「事件」のなかで、大実業家の元・会長ヘンリック・ヴァンゲルを演じるのはクリストファー・プラマー(「サウンド・オブ・ミュージック」のトラップ大佐)。「ミレニアム」雑誌社で、ミカエルの同僚女性で愛人のエリカは「フォレスト・ガンプ 一期一会」「50歳の恋愛白書」のロビン・ライト。
スエーデン版も見たくなった。
いろいろな批評を見ると、スエーデン版のリスベット役は、かなりまっすぐで、美形で共感できそうだが、ハリウッド版は、他を受け入れないクールさがある。オリジナルの作品があると、それにとらわれずに別の新しさ・インパクトを出していかないといけないので、マーラーは、ワンシーンごとに監督の数十回にも及ぶテイクにも楽しんで役作りに取り組んだようだ。
デビッド・フィンチャー監督作品:
ドラゴン・タトゥーの女 (2011) ☆☆☆
ソーシャル・ネットワーク(2010) ☆☆☆☆
ベンジャミン・バトン 数奇な人生(2008) ★★
ゾディアック(2007) ★★
パニック・ルーム(2002) ☆☆☆
ファイト・クラブ(1999) ★★
ゲーム(1997) ★★
セブン(1995) ☆☆☆
エイリアン3(1992)
☆☆☆ (面白かったという意味で)
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