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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「北のカナリアたち」(2012)</span>


映画「北のカナリアたち」予告編
 

 
北のカナリアたち」を朝8時40分の初回に見た。
 
今年の個人の邦画ベスト1映画は「北のカナリアたち」か!
 
主演の吉永小百合は、日本の現役女優では、間違いなく3本の指に入る大女優だが、その役柄の多くが、清楚なイメージで、悪女や汚れ役がないために、固定化したいい人のイメージがあって、好き嫌いがあるかもしれない。正直なところ、ここ数年の「母べい」や「おとうと」を見るまでは、そういったイメージで見て、やや敬遠気味だった。
 

 
しかし、この映画は、吉永小百合は、優等生すぎて面白くないと敬遠している人にこそ見てほしい映画だ。
 
 「北のカナリアたち」の吉永小百合は、あらゆる先入観や固定したイメージをすべて覆すほどの素晴らしさを見せてくれる。北海道の極寒の地の僻地の分校にいる
6人の生徒(男3人、女3人)と教師(吉永小百合)の、20年間に及ぶ絆を描いていて、感動が迫る。泣かせる。ある意味では、平成の「二十四の瞳」にサスペンスの要素を加えた人間ドラマということも言える。
 
へんぴな小学校・分校にいる6人の生徒たちは、新任の先生が赴任してくるというので、期待と不安があったが、自分たちに元気と希望を与えてくれる先生を慕っていたのだが、ある事故で、先生は、その職と場所を追われることになる・・・。
 

        20年後、成長した元・生徒たちと先生
 
6人の生徒たちは、それぞれが20年間、先生が去ったのは、自分の責任だと感じていたのだ。その背景が徐々に明らかになっていく。まるで、バラバラになった全体の絵のピースの一つ一つが元通りにもどされるように・・・。そこには初めて知る真実が隠されていた!
 
生徒たちがどうしても先生に伝えたかったが伝えられなかったこととは・・・。
先生が伝えたかったこととは・・・。
 
この映画は、東映創立60周年記念として製作されたヒューマン・サスペンス。原作は、2年前に話題騒然となった「告白」の著者・湊かなえによる「往復書簡」に収録されている中の1編「二十年後の宿題」が原案。
 
大鹿村騒動記」の阪本順治監督が20年前に起こった“ある事故“の謎に翻弄されるひとりの女性の姿を描いている。
 
思わず胸が詰まって、目頭が熱くなるシーンもある。
”歌を忘れたカナリア”が再び歌を取り戻すとき・・・。
 

 
6人の生徒が成長して、それぞれ20代後半か、頑張っているが、これらを演じるのが
男・女優の演技派が固めている。宮崎やよい満島ひかり小池栄子の女優陣も豪華だが、男優では、森山未来勝地涼松田龍平だ。子役時代も3,000人のオーディションで選ばれたということで、いきいき演じていた。
 


 
ベテラン勢では、里見浩太朗をはじめ、石橋蓮司柴田恭兵などがわきを固める。
 
すべてが吉永小百合のためにあるような映画だ。
生徒たちの行く末を気遣う先生の心情の表現。
余命いくばくもない夫への思いとは別に、ある抑えきれない感情のぎりぎりの表現
(抽象的だが)。
 
川島はる先生の役柄は、吉永小百合以外は考えにくい。
40歳と60歳を違和感なく演じ分けること。
水泳ができること(吉永の水泳の実力は相当のもの)。
歌が歌えること(プロの歌手でもある!)
 
カリンカ・カカリン・カカリン・カマヤ。リン・カカリン・カカリン・カマヤ♪
リン・カカリン・カカリン・カマヤ♪(昔からなじみのある曲だが、このメロディーは頭に残る?)
 
吉永小百合の魅力を余すところなく伝えている映画だ。
 
この映画のテーマは、「伝えること」と「生きている」ことの尊さ。
 
監督: 阪本順治
出演者:
ほか
 
☆☆☆☆
 
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