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<span itemprop="headline">訃報:映画監督・若松孝二、自動車事故で死去。</span>

若松孝二監督、急死 12日に交通事故「命に別条なし」から一転

http://hochi.yomiuri.co.jp/photo/20121018-003186-1-N.jpg
2010年7月、都内で行われた監督作「キャタピラー」の上映会に出席した若松孝二監督(左)。右は同作でベルリン国際映画祭主演女優賞を受賞した寺島しのぶ
 
 
今朝のニュースを見て驚いた。
先日12日、自動車事故にあった映画監督の若松孝二さんが、17日午後11時5分、病院で亡くなった。2,3日前のニュースでは、命に別状はないということだったので、まさかと思った。76歳だった。
 
若松監督は、1960~70年代に暴力や政治、エロスをテーマとする作品を量産し、全共闘世代に支持された。ピンク映画の黒沢明とも言われた。
 

 
若松監督はテレビドラマの助監督を経て、63年に当時ピンク映画と呼ばれた成人向け作品「甘い罠」で監督デビュー。
 
60年代にピンク映画を多数手掛ける一方、暴力や政治、エロスをテーマにした作品が若者に支持された。
 
80年代以降に一般映画に進出。連続暴行魔が主人公の「水のないプール」や元全共闘世代の戦いを描いた「われに撃つ用意あり」で評価を得た。
 
08年にベルリン国際映画祭で「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)」が最優秀アジア映画賞を受賞。10年には「キャタピラー」に主演した寺島しのぶ(39)が最優秀女優賞に輝いた。
 
 
今年は「海燕ホテル・ブルー」、「11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち」が既に公開。来年には、ベネチア国際映画祭出品作で最後の作品になった新作「千年の愉楽」(主演・寺島しのぶ)の公開も控えていた。
 
関係者によれば、寺島も訃報を知り、大きなショックを受けているという。
キャタピラー」や、今となっては遺作となった最新作「千年の愉楽」などを通して、
戦友のような関係だったという。
 
つい数日前に、テレビで「女優・寺島しのぶ」を特集していた番組で、若松組の撮影風景などが紹介されていた。
 
若松監督は、映画監督の中では「異端児」と呼ばれていた。
映画の撮り方も、リハーサルらしきものはなく、そのシーンごとに、いきなり本番。
演技は、とくに俳優には指示を出さないのだという。俳優・女優に任せていたようだ。
 
キャタピラー」では、寺島しのぶが、戦争で四肢を失った夫に、たまごを投げるシーンがあるが、これは寺島しのぶにゆだねられたが、あの強烈なシーンも、1回撮りだったという。基本的に撮り直しはしないのだという。
 

 
女優・寺島はどう表現するだろうと、期待しながら撮っていたに違いない。結果は、期待以上だったようだ。確かに、寺島の演技は、魂が乗り移っていたかのような、すさまじい演技だった。
 
キャタピラー」の映画製作費は、低予算で、関係したスタッフも10数名ということで、もともと低予算映画を作ってきた監督としては、ごく当然のことのようだ。
 
最近改めて、若松監督の存在が再注目されていた時であり、今回の事故死は、ことばもないほどだ。
 
ご冥福を祈ります。
 
 
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