fpdの映画スクラップ貼

「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「ゆれる」(2006)・・・見た後も感想が”ゆれる”。</span>


「ゆれる」 (2006)予告編
 

 
ゆれる」(2006)を見た。数年前に話題になっていた映画だ。
(Gyao動画で配信中)。
 
西川美和監督の作品は「ディア・ドクター」(2009)で初めて見て、最新作の「夢売るふたり」(2012)を見た。その西川作品の初作品「蛇イチゴ」(未見)に続く長編第2作が「ゆれる(2006)。
 
自分が見た「友人が殺人を犯す」という悪夢から着想したという。
第59回カンヌ国際映画祭監督週間正式出品作品。
 
優れた演出力が高く評価され、多くの映画賞を受賞し、2006年度の日本映画における最も高い評価を得た作品の一つとなった。出演者では、今や演技派俳優のトップクラスの香川照之オダギリジョーが兄弟役で熱演。真木よう子のデビュー作(23歳)でもあった。
 

 
兄弟の揺れる心理描写と、法廷での裁判模様が描かれる。
検察官役の木村祐一の弁護士側の証人(原告の弟・猛(たける)に対する切り込み方などぞくぞくするうまさ!
 


弟・猛の証言を聞く兄・稔(香川照之)の淡々とした表情とうっすらと笑いを浮かべたような表情などがうますぎで、引き込まれる。
 
故郷を離れ、東京で写真家として活躍する弟・猛(オダギリジョー)。その弟が久しぶりに母親の法事で帰省し、兄・稔が切り盛りする実家のガソリンスタンドで働く昔の恋人・智恵子(真木よう子)と再会する。智恵子が、猛を見たときの表情は、うれしさ・懐かしさというよりも何か複雑な思いがよぎっているような印象。かつての別れ方がすっきりしていなかったのか。
 
猛と智恵子は一夜を共に過ごし、翌日、兄弟と智恵子の3人で渓谷へ遊びに行く。
 

 


猛が智恵子を避けるように写真を撮っているとき、智恵子が渓流にかかる吊り橋から落下する。
 
その時、近くにいたのは稔だけだった。事故だったのか、事件なのか? 裁判が進むにつれ兄をかばう猛の心はゆれ、そして証言台に立ち最後に選択した行為とは・・・。
 
吊り橋での事故(事件)のシーンが繰り返し映し出される。
その都度、ちがった映像となって…。真実は、どうだったのか?
 
兄をかばおうとした弟だが、途中から、態度を変え、兄に
不利な証言をしていく。無実だとしたら、7年間の収監は長い。

 
7年後、兄弟は再会する。
兄のあの、微笑みの意味するところは・・・。
 
観客に「ゆれる」心を残す映画だった。
 
一筋縄ではいかない監督だ!
 
監督・原案・脚本:西川美和
出演:
早川猛(弟):オダギリジョー
早川稔(兄):香川照之
早川勇(父):伊武雅刀
岡島洋平:新井浩文
川端智恵子:真木よう子
丸尾明人検察官:木村祐一
船木警部補:ピエール瀧
裁判官:田口トモロヲ
早川修弁護士(勇の兄):蟹江敬三
 
2006年度キネマ旬報ベスト・テン
日本映画ベスト・テン第2位
監督賞:(西川美和
優秀主演男優賞:(オダギリジョー
 
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
「にほん映画村」に参加してます:クリック♪。